『アイデアが出ない!!』
そんな悩みを持っている方は多いのかもしれません。
僕自身、クリエイティブなことなんてしていませんが、それでもブログを書く時には時々何も書く事が思い浮かばずウンウン唸りがながら「アイデアプリーズ!!」と家で叫ぶことがあるようなないような、いやないか。
まぁ、僕の事は置いといてどんな職業の方でもアイデアを出すってっていうのは必要だと思うんですよ。人から言われただけの仕事してる人なら必要ないのかもしれないけど、これからはそういう仕事も機械化されてなくなっていくし、人ならではの発想とかアイデアみたいなものが求められていくんじゃないかなんて思うわけです。
「じゃあ、どうやってアイデア出すの??」
ってことなんですが一つとても参考になる本を発見しましたので、ご紹介したいと思います!それがこちら!
内容&感想
まず、驚いたのがこの本の薄さです。本編だけなら60ページ程度で、解説あとがきも含めて100ページぐらい。集中して読めば1時間かからないで読み終えることができます。活字苦手な方でも読めるぐらいの薄さですね。ほんとあっという間!
じゃあ、薄いからといって内容も薄いかというとそんなことはありません。そこはシンプルイズベスト。ダラダラと関係のないことは書かれておらず、『アイデアのつくり方』をストレートに教えてくれています。ここでは本書の中で僕が特に重要だと思う部分をいくつかシェアしていきたいと考えています。
アイデアについての考え方
アイデアは既存のもの組み合わせにすぎません。何かパッと急に思いもよらないアイデアが天から降ってくるという事はまずないとのこと。全く〇から何かが生まれてくるということはありえません。今持っている知識や情報をパズルのように組み合わせていくことで、新しいアイデアが出てくるということが書かれています。
さらにここからが重要!
アイデアが生まれてくるには5つの段階を通過する必要がある
アイデアはパッと出てくるわけではなく、ある5つの段階を経ていく必要があります。以下アイデアの作られる全過程を書いておきます。
第一段階 資料集め 当面の課題のための資料と一般的知識の貯蔵をたえず豊富にすることから生まれる資料
第二段階 心の中でこれらの資料に手を加える
第三段階 孵化段階 意識の外で何かが自分で組み合わせの仕事をやるのにまかせる
第四段階 アイデアの実際上の誕生
第五段階 現実の有用性に合致させるために最終的にアイデアを具体化し、展開させる引用元:『アイデアの作り方』著者 ジェームス W.ヤング CCCメディアハウス
まぁ、これだけだとなんのこっちゃってなると思います。なので、各段階についてより詳細に書いていきます。
第一段階
第一段階は『資料を集めること』が主な仕事になります。ただ資料といっても「何の資料集めればいいのよ?」ってなりますよね。ここではシンプルに資料を二つに分けて紹介しています。
1、特殊資料
例えば広告関係の仕事をしている方なら、宣伝したい製品とそれを売りたいと想定する人々について資料を集めます。若い人向けの化粧品を扱うなら、その人達に関連するような資料をひたすら集めるという感じです。
特殊というのは専門という言葉に言い換えてもいいのかもしれません。ひたすら専門的な資料を集めるという事が必要になってきます。
2、一般的資料
これはもうそのまんまですね。あらゆる方面の知識や情報が一般的資料ということになります。分野は問わずノージャンルということですね。
歴史、経済、政治、文化、エンタメなどなどもうそれは幅広い分野。それが一般的な資料ということになります。
一般的資料、もしくは知識というのは集めてもすぐには効果は出にくいものです。「歴史?何それ?歴史学んでおまんま食えるの??」と考えてしまう方もいるかもしれません。ですが、即効性がないぶん長く役に立つ知識であるとも言えますね。
もちろん興味のあるなしはあると思いますが、可能な限り一般的な資料というのは常に集めるようにしておくといいでしょう。引き出しを増やすというのは後々役に立ってきます。
まずはこれらの資料をとにかく集める。その結果以下の式が成り立ってきます。
特殊知識(資料)+一般的知識(資料)=アイデア
この2つの知識を組み合わせる事でアイデアは生まれてくるというわけです。続いて第二段階に移行していきます。
第二段階
第二段階は資料を咀嚼する段階です。第一段階で集めた資料をあれこれこねくり回すといった感じになります。見つけてきた資料をいろいろくっつけてみたり、関係性を探してみるなどといったことが中心になりますね。
この段階を突き詰めていくと次の2つの事が起こるとのこと。
①仮のあるいは部分的なアイデアが訪れる
ここでは、アイデアの全体像というものは見えてきません。部分的であり、かつ不完全突飛なアイデアが生まれてきます。この時点では使えるかどうかもわからないアイデアなのですが、この時大事なのはそのアイデアを記録しておくことです。紙にメモしておいたり、あるいはPC上に保存しておくなどしておきましょう。これがのちのち生きてきます。
②パズルの組み合わせに嫌気がさしてくる
色々な資料を組み合わせたり、離したりとあれこれこねくりまわしていると「あー、もう全然出てこねぇよ!!」といった具合に嫌気がさしてくることがあります。筆者曰く絶望状態になるぐらいとのこと。
この時点では結局はっきりとしたアイデアは生まれてきませんが、問題ありません。
散々、資料をこねくり回し部分的にアイデアが生まれ、嫌気がさしてちょっとした絶望感が生まれて来たら第二段階は終了です。
第三段階
この段階ではびっくりなことが書かれています。ここでいったん問題を放棄しちゃいましょう!あれこれ考えて悩んでいたものを一度すっぱりと辞めて完全に問題を心の外に放り出してしまうのです。そのことについて何も考えないという事ですね。
この時点で自分が意識的に何かをするということはありません。問題は心の外。無意識に任せてしまいます。
この段階ですべきことは自分の想像力や感情を刺激するものに心を移すという事です。
本書の中では音楽とか、映画、小説などを読むという事が挙げられていました。
散歩とかもいいかもしれませんね。問題を心の外に置くことができますし綺麗な景色を眺めながらのんびり歩いていたらなんだか想像力も刺激されそうです。
第四段階
この段階は、第三段階までやり遂げることで初めて経験することができます。
自分がその到来を最も期待していない時に訪れます。具体的にいうとアイデアを探し求める心の緊張をといて、休息とくつろぎのひとときを過ごしたことでこの段階にたどり着きます。
例えば、散々悩んだあげくちょっと休憩ということでお風呂でのんびりしていていきなりパッとアイデアが思いつくとかね。心の緊張が解かれてリラックスしている状態。こんな時にアイデアというのは訪れたりします。本人が全く思いがけない時ですね。
ただ、ここで要注意!!!
第一段階~第三段階を経て初めてこの第四段階にたどり着けるという事を忘れてはいけません。
何もせず、ただぽーっとしていてもアイデアが出てくるわけではありません。リラックスしているだけでは何も生まれてこないのです。その前段階が重要。まぁ、よっぽどの天才とかならわかりませんが、少なくとも凡人ならば何もせずに天からアイデアが下りてくるなんてことはありえないわけです。
資料を集め、その資料をああでもないこうでもないと自分が思いつく限りこねくりまわす。そして、限界まで来たらいったん放棄する。
このプロセスを経て初めてアイデアが下りてくるというわけです。
ここは忘れないようにしましょう!
第五段階
第四段階で生まれたアイデアというのはまだ完全体ではありません。より現実に即したものに適合させていくというのがこの段階になります。
例えば作曲ならおおまかなメロディーのアイデアは生まれたけど、細かい部分の修正は必要かもしれません。そこで、手を加えてよりレベルの高いものを作り上げていくといった感じです。
まとめ
実際、テレビで見た作曲家の方の仕事現場ではこんな感じでアイデアが生まれてたんですよね。その方は大河ドラマとか大作映画の音楽を手掛けるような売れっ子の方なんですが、なかなか曲が生まれてこないなんてことがあるわけです。
そしたら、まさに今回書いたような第一段階~第五段階までを経て曲が生まれていったんですよ。
この本を読む前に放送されていた番組だったのでその時は「へー、こうやって曲って生まれてくるんだな」ぐらいの感想しかなかったんですが、その後この本を読んだら「曲が出来るまでってまさにこの本のとおりじゃないか」って思わす口にしそうになりました。それ位曲が出来るまでのプロセスが本書にかかれた内容と合致していたんですね。これには普段地蔵レベルで落ち着いている僕も驚きました。いやぁ、びっくり。
アイデアっていうのは決して天才だけのものじゃないんですよね。僕ら凡人でもある程度のアイデアは生み出すことが出来る。それは閃きとか天から降って来るとかそういうものではなくて、段階を経て生まれてくる、一種の流れ作業と同じだと思ってください。
そう考えると、僕らでもアイデアを生み出すことは出来そうですよね。今、「何もアイデアが出てこない!!」と悩んでいる方はもしかしたらどっかの段階をすっ飛ばしてしまっているのかもしれませんね。ぜひ、そういう方にはこの本でアイデアがどのように生まれてくるのかを学んでいただければと思います。きっと参考になるはずです♪
それでは今回はこの辺で。
最後までご覧いただきありがとうございました!
次回もよろしくお願いいたします♪