オバログ

日記から読んだ本や映画の感想、時事問題まで綴るブログです。弱者の戦い方、この社会がどうあるべきかも書いていきます。

バックレの達人に高級イタリアンを奢ってもらった話

※このブログはアフィリエイト広告を利用しています。記事中のリンクから商品を購入すると、売上の一部が管理人の収益となります。

人との出会いは面白い。

 

ここ最近はネットやSNSを通じて、色々な人に出会う。僕のブログを見てくれた人、SNSを見てくれた人など人と会うきっかけはさまざまだ。

 

つい先日もそんな出会いの話をブログにてお伝えした。

 

参考記事:バックレの達人と出会った話。 - ニート気質な僕の生きる道

 

バックレの達人、コケシさんとの出会いである。コケシさんについては↑の記事にてどんな人なのかを確認してもらいたい。

 

そんなコケシさんはいつの間にやらTwitterのアカウント名を『コケシ・ヒルネ』から何を血迷ったのか『プロオフパコラーこけし』とエキセントリックなものに変更していた。(なんつー名前や!!)そして以前と変わらず、タウンワークを枕として使用する生活を送っているようだ。

 

そんな愛すべきコケシさんからつい先日、こんなお誘いがあった。

 

「オバッチさん、じーてぃさんにご飯をおごるので、オバッチさんも来ていただきませんか?」

 

ここで?と思った方もいるので、説明させていただく。じーてぃさんは、僕が所属しているNEET株式会社のメンバーである。

 

コケシさんはたまたまTwitterでじーてぃさんと絡む機会があり、何故かメシをおごるという流れになったようだ。ただ、初対面ということもあり、コケシさんともじーてぃさんとも面識がある僕のことも誘ってくれたというわけだ。ネットはこういうたまたまの出会いがあるから面白い。

 

ただ、ここで一つ疑問が浮かんできた。

 

「コケシさん、奢るって言ってたよな?でもホントに奢れるのかな?」 

 

誘ってもらってかなり失礼な話だが、僕はそう思ってしまった。それはなぜか?

 

コケシさんが「ここに行きましょう♪」と誘ってくれたレストランのホームページを見てみると、どう考えてもかなりお高い感じの店だったからだ。ランチでも平均予算が5,000円、ディナーに至っては平均予算15,000円程度となっている。普段牛丼チェーン店の牛丼を食べて笑顔がはじける僕からしたら、このお値段ははっきりいって驚愕のレベルだ。しかもコケシさんが誘ってくれたのはランチではなくディナーである。つまり10,000円オーバーする可能性が高いということだ。

 

コケシさんがお金持ちなら僕も別に気にはしないだろう。だが、以前お会いした時の話にも書いたように、コケシさんは現状働いておらず、奥様が家計を支えているいわば専業主夫のような状態なわけだ。それにもかかわらず高級レストランをご馳走してくれると言っている。これはどういうことなんだろうか?

 

「もしかしたら働いてないとは言ってたけど、実はコケシさんはメチャメチャ金持ちなのか?あるいは、何か裏のビジネスを‥‥‥?」

 

あれこれ想像してみたがわかるはずもない。かといってコケシさんに直接「大丈夫なんですか?」と聞くのも何か失礼な気がする‥‥‥。まぁ、奢ってくれると言っているし、何かアテがあるのだろう。ここはありがたく奢ってもらおうじゃないか。そう思って、コケシさんの誘いにのることにした。(ただ、万が一のために、財布には数万円現金を入れておいた。)

 

ちなみに、一度お会いして、Twitter上でちょこちょこ絡みのある僕ですらちょっとびっくりしたのだから、これがコケシさんとの初対面となるじーてぃさんの場合、もっとびっくりしたことだろう。初対面でいきなり高級レストランの料理をおごられる‥‥‥。そんな経験が出来るのは、パパ活してる女子大生ぐらいじゃないだろうか?(完全に想像です。)

 

そして、僕らは奢られる日がやってきた

 

そんなこんなで、約束の日になり、僕らは都内にあるコケシさんが予約してくれたレストランにて待ち合わせることとなった。じーてぃさんとは事前に最寄りの駅を出たとこで待ち合わせ。コケシさんとはお店の前で会うことに。

 

っていうか↑の写真を見てほしい。明らかに高そうでしょ?普段ならこんなオーラを放っている店は完全スルーだ。というか多分視界にも入らない。僕の脳みそが「ここはあなたが行くような店ではないですよ」と勝手に判断してしまうんじゃないか。それぐらい僕が普段利用するようなお店とは雰囲気が違う気がした。

 

ちなみに、このお店は普段着だと入店を断られる可能性があるということで、この日の僕は1年半ぶりにスーツにそでを通した。

 

 

うーん、やっぱりスーツは堅苦しくて苦手だ。特にネクタイの首が閉まる感じはいつになっても慣れないというか、気持ち悪い。たまにならいいが、これを毎日着ているサラリーマンの方々はすげぇなと思う。僕にはそれすらもできそうにない‥‥‥。

 

そんな事を思っていると、いつの間にか約束の時間になりコケシさんが到着した。

 

3人で軽く挨拶をすませると「じゃあ、行きましょうか」ということになり、さっそく店に入ることに。

 

 

僕らの席はこんな感じでセッティングされていた。パッと見た感じでとても高そうである。ちなみに、おしぼり専用の箱を見たのはこの店が初めてだった。

 

席に着くと、お店のスタッフの方がこれから出す料理について説明してくれた。今回はディナーのコースということだが、なんとキャビアにフォアグラ、トリュフと世界三大珍味も味わえるとのこと。僕はメニュー表を見ながら「なるほど」とか「へぇ」なんて相槌を打ちながら、平静を装い「こういう店には当たり前に来てますよ」感を出そうとしてしまった。僕はなんて恥ずかしいやつなんだ(^^;

 

高級料理を食べながらの世間話

料理の説明が終わり、ビールを飲みながら世間話をしていると、さっそく一品目が到着。

 

「皿の上に皿が乗っている‥‥‥。」

 

あまりの珍しさに、つい写真を撮ってしまった。というか、コケシさんもじーてぃさんも写真を撮っていた。ここから僕らは、料理が到着するたびにパシャパシャと写真を撮ることになる。(これでは高級店に慣れてないことがモロバレや!!)

 

一品めは『植酸アスパラと新玉葱のソルベ 生ハム添え』

 

慣れている人ならゆっくり素材の味を楽しむのかもしれないが、僕のような人間の場合ついパクパクと間も置かずに食べてしまう。そのためあっという間に一皿目をたいらげてしまった。料理の感想は‥‥‥

 

「なるほど」だ。

 

※「なるほど」というは、高級な料理の味がわかっていないにもかかわらず、なんとなくわかっているように思われたい、そんな僕の苦し紛れから生まれたセリフです。この後、数回は登場します。

 

ここから様々な料理を味わいながら、お互いの話をした。少し前のことなので、詳細は覚えていないが、ニー株のこと、仕事のこと、過去のこと、これからやってみたいこと、ネット上ではやってるサービスのことなどいろいろ話をしたと思う。

 

その中でも特に印象に残っているのは、じーてぃさんがオーストラリアでワーキングホリデーをしていた時の話だ。

 

じーてぃさんは日本でやっていた仕事を辞めて、1年間向こうのファーム(牧場)でアルバイトをしつつ、グルーっとオーストラリアを回ったとのこと。

 

向こうは物価も高いが給料もいいらしく、ファームでも時給20ドル越えは当たり前で、歩合で腕がいい人ならさらに30ドルとか40ドル以上もいけるのだそう。貯金をたくさんできる人も多いし、車を買えちゃう人もいるみたいだ。こういう話は実際に行った人からしか聞けなかったりするので、とても興味深い。

 

ただ、オーストラリアでけっこう稼げていたため、日本に帰ってきた時にはイマイチ仕事のモチベーションが上がらないとも言っていた。まぁ、日本だと東京都内でもアルバイトであれば時給はせいぜい1000円~1500円といったところだろう。となると向こうで20ドルとか30ドル稼いでいたような人からすれば都内の時給を見て「うーん‥‥‥」となってしまうのかもしれない。

 

ちなみにじーてぃさんは、都内なら大体行けるとのことなので、オーストラリアの話を聞きたい方は、直接じーてぃさんにコンタクトを取るのもありだと思う。「ワーホリってどうすれば行けるの?」とか「これからワーホリ行ってみたい」っていう人とかいいかもしれない。

 

じーてぃさんのブログ:Pay it forward〜オーストラリアで絶対に失敗しないファーム生活〜

じーてぃさんのTwitter:NEET株式会社取締役じーてぃ (@livingdeadmj) | Twitter

 

 

ここからは出てきた料理をバーッと紹介する。

 

↑の写真は右側が『フォアグラのテリーヌとマンゴーのタルト仕立て』左側が『ハンガリー産フォアグラのムース ラズベリーとレモンのジュレ』だ。

 

これは個人的にとても好きだった。フランス産とハンガリー産のフォアグラの違いは僕のバカ舌ではいまいちわからず「なるほど」とつぶやいてはしまったが、フォアグラのムースは濃厚で、パンにつけたらメチャうまくてバクバク食べてしまった。またマンゴーとフォアグラの組み合わせも意外というか、「あらっ、美味しい。」という感じであっという間に食べてしまった。

 

それにしても盛り付け方のおしゃれなことよ。こういう高級なお店はお皿にうまく空間を作って料理を魅せてるんだなぁと感心した。

 

 

こちらは『富山県産白エビの冷製タリオリーニ カンティコ名物:イタリア産とフランス産キャビアの食べ比べ』という料理。

 

パスタの上に富山産の白エビとキャビアが乗っている。確か左がイタリア産で右がフランス産だったかな?お店の人からどちらかが粒が大きいみたいな説明を受けたがしょうじき覚えていない‥‥‥。

 

これまたイタリア産とフランス産のキャビアについては違いがわからず「なるほど‥‥‥。」とつぶやいてしまった。これは単に僕の舌のレベルの問題だ。

 

ただ、パスタの味付けはさっぱりしていて好きだ。白エビと少し塩気のあるキャビアはしつこくなく、ツルツルと口の中に吸い込まれていった。まぁ、よく食べる男性からすると量的には少し物足りないかもしれないが、この後もまだまだ料理は出てくるので、このぐらいの量の方がいいのかもしれない。

 

 

次に出てきたのは『長崎県産イサキのグリル バジルのエスプーマ きたあかり、セロリ、フェタチーズとトマトソース』だ。

 

ちなみにエスプーマとはスペイン語で泡を意味するらしい。イサキの上に乗っている緑色のものがバジルのエスプーマである(たぶん)

 

これもうまかった気がするが、正直ぼんやりとしか記憶がない。

 

 

こちらは『イタリア産孔子フィレ肉のロースト ハーブ風味 夏の茸ジロール、野菜のタリアテッレ仕立て マルサラソース』という料理。

 

ジロールは茸のこと。タリアテッレはイタリア北部で用いられるパスタの一種らしい。マルサラソースは、イタリアワインのマルサラ酒で作るソースのこと。

 

「何だかんだ肉がうまいよね!!」

 

バカみたいな感想だが、やはり牛肉は僕のようなおおざっぱな舌を持つ人間にもわかりやすいうまさだった。柔らかいし、噛むとしっかり肉の味が口の中に広がるし、ソースとの相性も良かった。パッと見小さく見えなくもないが、食べ応えもあり満足だった。

 

 

次の料理は『自家製カッペレッティ ハンガリー産鴨モモ肉のコンフィソース イタリア産とフランス産サマートリュフ食べ比べ』

 

カッペレッティはパスタの一種。帽子のような形をしているのが特徴。

 

確か左にかかっているのがイタリア産のトリュフで右がフランス産のトリュフだった気がする。お店のスタッフの方がその場でトリュフを削って料理の上に振りかけてくれた。

 

トリュフと言えば香りが特徴的。はたしてイタリア産とフランス産に大きな違いはあるのだろうか?食べる前にまずは香りをかいでみることに。

 

「うーん‥‥‥。なるほど。」

 

もしかしたら鼻が詰まってるから匂いがわからないんじゃないかと思い、鼻の通りをよくしてから何度か嗅いでみた。だが僕の鼻は「いい香りか、くさい香り」ぐらいしか嗅ぎ分けられないので、イタリアとフランスのトリュフが放つ繊細な香りの違いをかぎ分けることは残念ながらできなかった‥‥‥。(この時が一番「なるほど‥‥‥。」が多かった気がする。)

 

ただ、料理自体はうまかった。イタリアとフランスの違いは分からずともトリュフ自体の香りはとても良かったし、帽子型のカッペレッティと鶏モモのコンフィソースは組み合わせもとても良かった。

 

 

ここでデザートの登場。

 

出てきたのは『シェフの遊び心が詰まった特性ティラミス』と『小菓子の盛り合わせ』と『ヘレンドのカップで食後のひとときを』

 

ティラミスはサイズも大きすぎず甘さも甘すぎずでちょうどよかったと思う。食べると口の中にしっかりと優しい味が広がる。食べた時のトロッとした感触も幸せな感じ。備え付けのチェリーもおいしかった。

 

ちなみに、ティラミスの上に乗っている棒のようなものは、チョコレートで作ったモノらしく、かなり繊細な作りであった。

 

「こういう細かいところにシェフのこだわりが出るんだなぁ」

 

なんてわかったような顔をしつつ、パクっといただく。うん、チョコである。

 

 

その後に『小菓子の盛り合わせ』と『ヘレンドのカップで食後のひとときを』をいただく。

 

小菓子はなんとなく向こうの甘いお菓子をイメージしてもらえるとわかるかな?ただ、個人的にはだけどティラミスだけでよかったかもしれない。少し甘く感じた。

 

ちなみに、ヘレンドっていうのはカップなどの食器類を取り扱うブランドで、かなり有名らしい。(僕はそういうの疎いので初めて聞いたが)

 

僕はこの時確かカフェラテをいただいたのだが、他にもエスプレッソやハーブティーなど自分が選んだものを入れてくれる。

 

いやぁ、それにしても豪華な食事であった。

 

世界三大珍味のキャビア、フォアグラ、トリュフもそうだが、料理の盛り付け、食べやすいように考えられたであろう各食材のサイズ、繊細な味や香り(ちょこちょこ分からないところもあったが)などなど普段食事をするところとは何もかもが違ってとても新鮮な一時だった。料理は味覚だけでなく、視覚、嗅覚、触覚、などさまざまな感覚を駆使して楽しむものなんだなぁということを教えてもらったような気がする。

 

こんな素敵な時間を作ってくれたコケシさんには改めて感謝したい。

 

ちなみに、コケシさんは無事支払いが出来たのか?

ここで、めでたしめでたしといけばいいところだが、読者の方の中には気になっている人もいるだろう。

 

「はたしてコケシさんはこんな高級料理のお金を出せたのだろうか?(しかも3人分)」

 

詳しい料金は分からないが控えめに見ても3人で30,000円以上はするはずだ。

 

まぁ結論から言うとしっかり奢っていただいた。

 

というのも、コケシさんはなんとこのお店の割引券(1人10,000円引き)を持っていたのだ。

 

「えっ?コケシさん。何でそんな券持ってるんですか?」

 

「いやぁ、俺不動産会社の株を持っててそれでこの割引券もらえたんですよ。だから、たまにはこういうオフ会もいいかなぁと思って。」

 

なるほど、謎は全て解けた!!そういうことだったのか。っていうかコケシさん株とか持ってるのか‥‥‥。どうやらまだまだコケシさんについては知らないことだらけだ。また、お会いしてゆっくりとお話を聞こう。

 

とはいえ、全額タダになったわけではない。10,000円は割り引かれたが残り数千円はコケシさんが出してくださった。いやぁ、本当にありがたい。僕がもうちょい稼げるようになったら今度は僕が奢らせてもらおう。(ただ、高級料理店は無理なので居酒屋でご勘弁を。)

 

まとめ

そんなこんなで2時間近くのディナータイムを過ごした僕らは家路についた。僕は少なからず「この人はなぜ奢ってくれるんだろう?」と疑問を抱いていたのだが、結論が出た。

 

「コケシさんは単純にいい人だったのだ。」

 

ちょっとでも勘ぐってしまった器の小さな自分を恥じたい。もうちょい器が大きな人間になりてぇな。

  

それでは今回はこの辺で。

 

ちなみに、今回行ったお店はコチラです→カンティコ(CANTICO) | ヴィンテージイタリアワインを楽しむ本格高級イタリアン