オバログ

日記から読んだ本や映画の感想、時事問題まで綴るブログです。弱者の戦い方、この社会がどうあるべきかも書いていきます。

ネットカフェ難民の男性の生き方から色々と考えてみた。

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先日見たあるニュース番組でネットカフェで暮らす人たちが取り上げられていました。いわゆるネットカフェ難民というやつですね。今回はそのネットカフェ難民の方の暮らしぶりから色々感じたことがあるのでそれを書いていこうかなと思います。

 

ネカフェに身を寄せる30代男性の話。

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番組内では新宿歌舞伎町にあるネットカフェにいる人たちを取材してたのですが、僕が印象に残ったのが30代前半の男性。

 

この男性は日雇いの仕事で食いつなぎながら、もう何か月もネットカフェで寝泊まりをしている方です。ちょっと記憶があいまいで申し訳ないんですが、確か高校卒業後上京してすぐに就職。でも、上司と合わなくて辞めてしまって職を転々。そしてこのネットカフェにたどり着いたっていう経歴だったと思います。(ぼんやりで申し訳ない。)

 

このネカフェには継続して何か月連続で利用しているお客さんが何人かいるみたいで、この方もそのうちの一人。もう寝床のような感じになっているみたいでしたね。

 

そんで、大体こういうところでネカフェ生活をしてる人たちってどこか悲壮感が漂っているというか、暗い感じがしますよね?やっぱりお金もないし落ち着いて足を伸ばせる家もない。基本的には人との繋がりも断たれてしまっている、あるいは自ら断ってしまっている人が多くて孤独な感じがするもんなんです。(僕の独断です)

 

でも驚くことにこの男性からは悲壮感を感じなかったんですよね。いやっ、カメラの前だからってことで無理してたのかもしれない。でも取材してるスタッフの方が「将来の夢はありますか?」みたいなこと聞いたんですよ。大体こういう場合「特にないですね。」とか「とりあえず安定した仕事と家」っていう感じになるんです。

 

でも彼は将来居酒屋やりたいなんて言ってたんですよ。はっきりと自分の夢を明言してた。僕が知らないだけかもしれないけど、ネットカフェ難民の方でここまではっきり将来の夢を語れる人っていうのを初めて見たんですよね。

 

びっくりしましたし僕はこの男性の発言を聞いて「この状況で夢を持てるってすごいよな。」ってすごく男性に対して尊敬というか生きていくうえでの力強さみたいなものを感じたんです。

 

僕が同じ状況に陥ったとしたらはたしてそんな力強く夢を語れるだろうか?目標を見つけることができるだろうか?そんなことを考えてしまいました。僕にはない強さをこの男性は持っているんだよなぁ。

 

自分は負けてない組

またこの男性が言っていた「自分は負けていない組」という発言もとても印象的でした。

 

僕は勝ち負けとかどうでもいいっていうかそこに捉われるより今できることを全力でやろうぜっていうのが基本的な考えです。そんで自分が幸せになるための方法を考えようぜって思ってます。


参考記事:勝ち組負け組って比較するのって無意味じゃないか? - ニート気質な僕の生きる道

 

 

 

でも、この男性は違っていて勝ち負けはあるけど自分は負けていない組だと言う。自分は負けてないと思っているのだからたとえ他人からどういわれても自分は負けてないんだ、っていう何ともわかりやすい理屈ですが、彼の発言を聞きながら僕は「確かに」と納得してしまったんですよね(笑)

 

今はこうかもしれないけど、全然負けてないしこれからだぜっていう考え。彼はどこでこの力強さを身に付けたんだろうか?なんか頼もしさすら感じました。

 

行方不明になる男性

ところが事態は急変して取材期間中にこの男性はネットカフェに自分の荷物を置いたまま行方不明になってしまいます。ネカフェの店員さんに聞いてみると長期的にネカフェを利用する人の中にはある日突然お金も払わず荷物もそのまんまにしていなくなってしまう人がいるそうです。

 

延長料金も未払いでとりあえず男性の荷物はネカフェ側で預かっているという状況。「ああ、お金なくなって嫌になっちゃったのかな‥‥‥。」と番組を観ながら心配していたのですが、それからしばらくして男性は見つかります。

 

スタッフが男性に聞くと日雇いの仕事が全然なくてお金が入らなくなってしまった。そのままにっちもさっちもいかなくなり‥‥‥。といった状況だったみたいです。日雇いの怖いところはこういうところでしょうね。毎日お金がもらえるかどうかの保証がないってところ。

 

僕も日雇いの仕事をたまにやりますが、必ずしも毎日仕事があるわけじゃないですし、あったとしてもやたら遠かったりしてしかも交通費が出ないとか時間が合わないなんてことはザラにあります。交通費だけで1時間のバイト代が飛んじゃうような場所とかだとなかなか応募しにくいんですよねぇ。

 

ましてネカフェとかにいる人なら交通費すら惜しいって思うはずです。この男性ももしかしたら近場での派遣場所がなかったのかもしれない。この時ばかりは「ヤバいかも‥‥‥。」ってなったみたいです。

 

ただ、この男性のたくましさはさすがといったところ。ちゃっかりいない期間に住み込みの仕事っていうのを見つけてきてるんですよ。そんで、ネカフェに置いてあった自分の荷物もきちんと受け取りに行ってるんです。

 

お金払わずいなくなっちゃったのは良くないです。でもその後ちゃんと戻ってくるってところがなんかすごい、しかも仕事まで決めてくるなんて‥‥‥。なんかこの男性ならどんなことがあってもやっていけるんじゃないだろうか?と思いました。

 

ここで男性への密着は終了し彼は雑踏の中へと消えていきました。「この後彼はどのように生きていくのだろうか?」か気になるところですね。いつか居酒屋をオープンするという夢をかなえてほしいです。

 

ただ長期的なネカフェ難民はしんどい

男性の姿を見ていて一瞬「ネットカフェでも生きていけるかも」と思った僕ですが、冷静に考えると「長期的にはしんどいよな」と思いました。

 

今回紹介した男性は数年間ネカフェ生活という感じではなくて、数か月とわりと短期間での生活だったからこそまだ希望も捨てず前向きさを保てていたのかなと思うんですよ。(数カ月でもしんどいけどね。)

 

これが1年、2年とずーっとネカフェ生活だったらどうでしょうか?心身共に疲労はたまるし多くの方がますます孤独感を募らせるはずです。話すのは派遣先の人との会話ぐらいであとはネカフェにあるPCのモニターと向き合うか、テレビや映画を見るぐらい。

 

最初は「大丈夫だ」と思っていてもだんだんと自信も失われてそのうち「自分はもうダメだ」と思ってしまうのかもしれない。自己否定が始まるんですよね。

 

そうなる前に男性のように自力で抜け出すか人の助けを使ってうまく抜け出すっていうのが大事なんじゃないかなぁ。これはネカフェ難民だろうがホームレスの人だろうが同じような気がするな。

 

徹底的に自己否定し続けて自信なくなるとなかなか立ち直るのは難しい。それも自力でってなるとさらに難しいよね。僕はネカフェ難民やホームレスの人みたいなしんどい思いはしたことないけど、引きこもった時は徹底的に自分自身を否定し続けたからそこから自力で立ち直ることの難しさは多少なりともわかる。ただ、あくまで多少ね。

 

幸いなことに僕は食べることもできたし、家もあった。ひきこもった時はそんなに家族とは話さなかったけど、時々会ってくれる友達がいた。だからどうにかなったんだけど、ネカフェ難民の人とかホームレスの人の場合食べるとか家があるっていうあるべきものがないわけで、その現実が自分にふりかかってきたらこれでもかっていうぐらい自己否定しちゃうかもしれないな。

 

自分で立ち直れなければ他人の力を借りるべき。

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今回紹介した男性のように「自分でやっていけるぞ!!」っていう人は問題ないのかもしれない。でも、中には自分じゃもうどうしようもなくてそれこそにっちもさっちもいかない状況の人もいると思うんですよね。

 

ネカフェ難民にせよ、ホームレスの人にせよニートやひきこもりの方にせよいったん負のループに陥ってしまうとなかなか抜け出せないもんだと思います。自力であがいてもあがいても先が見えないことだってあるはずです。目の前が真っ暗な状況ってしんどいもんです。

 

その場合はもう遠慮なく他人の力に頼りましょう。ネカフェ難民の人ならまずは家を確保するとか仕事を確保するとかそういう感じ。それこそ最初だけ生活保護に頼ってもいい。不正受給でも何でもないですからね、それは。堂々と使って堂々と生きましょう。

 

そんで、少しずつ動けるようになれば自分で出来る範囲で仕事見つけたりとかしていけばいいんです。他人の力に頼ることも、他人に迷惑をかけるのも当たり前。だって完璧な人間なんて一人もいやしないんだから。人間なんてしょっちゅう判断を間違えるし迷惑かけっぱなしですよ。パーフェクトヒューマンは存在しません。

 

※積極的に迷惑をかけろと言いたいわけではありません。頑張ったけど結果的に迷惑をかけてしまった、あるいは知らないうちに迷惑をかけてしまうことは誰にでもあるということです。

 

世の中的にもそういう人たちが一人でも多く辛い状況やしんどい状況から抜け出して楽しく前向きに生きれた方がいいはず。あなたが笑顔で生きていてくれた方がみんな嬉石員です。だからそうなるための手段があるのならフル活用しちゃえばいいんです。それは公的なサポートでも私的なサポートでもどっちだっていい。使えるものは使う。躊躇する必要なんてありません。

 

ただ助けてもらいっぱなしはなんとなく気が引けますよね。なので余裕ができたら

 

「助けてもらった、迷惑をかけてしまった分、他の人を助けたりサポートしてあげればいい」

 

って思います。↓の記事にも書きましたが、あなたが誰かに与えた善意、優しさ、サポートが巡り巡って誰かの人生を変えるかもしれません。

 

参考記事:あなたの行いが誰かの人生を変えるかもしれないというお話。 - ニート気質な僕の生きる道

  

あなた自身も誰かのサポートや助けや善意を受けて人生が変わったのかもしれない。誰にも世話になったことがない人なんていないはずです。だから今度は微力でもいいので誰かを支えてあげる。そういうプラスの連鎖みたいなのがあると多くの人が前向きに生きられるし、より生きやすくなるんじゃないかなぁ。

 

なかなか難しいけどね、僕も助けてもらいっぱなしですがいつか助けてもらった人たちに恩返しができればなぁなんて思いながら生きております。

 

なんかまとまりがなくなりましたが、今回はこの辺で。

最後までご覧いただきありがとうございました♪

次回もよろしくお願いいたします!