オバログ

日記から読んだ本や映画の感想、時事問題まで綴るブログです。弱者の戦い方、この社会がどうあるべきかも書いていきます。

閉じた場所だと人は好き勝手に振る舞うのかもしれない

ちょっと前に購入した鶴見済さんの著書『人間関係を半分降りる』に「家庭は開いたほうがいい」という項目がある。人が見ていない場所では、人は誰かを攻撃するのに躊躇しなくなる。逆に、人が見ているところだと、人の目がブレーキとなって暴力や嫌がらせのようなものは起きにくい。だから、閉鎖的になるのではなく家庭は開いたほうがいいという意見であった。

 

この意見を僕はウンウン頷きながら読んでいた。いくら外面がいい人間でも、家庭内では全く別の暴力的な一面を見せることがある。家ではDVをする人間が外では案外人当たりが良くて慕われているなんてこともあるわけだ。

 

「閉じるのではなく開く」

 

とても大事なことだなぁと思うと同時に、これって家庭だけではないよなとも思った。社会におけるあらゆる場所にで閉じた場所というのは、人を好き勝手に振舞わせるのかもしれない。だからブレーキをかけるためにも、意識的に開いていかなければならない。

 

閉じた場所の危険性は家庭以外でも同じ

これはパワハラとかセクハラみたいなものにも当てはまると思う。つい先日、『スキャンダル』という映画を観たのだが、この映画もまさに閉鎖性が生み出す弊害を映していた。

 

物語の舞台はアメリカのFOXニュースだ。ベテラン女性キャスターが人気番組を交番させられたのをきっかけに、長年女性たちにセクハラを繰り返してきたCEOを訴える。

 

本作では、FOXニュースでキャスターになりたい若いキャスター見習いの女性が出てくる。彼女はある時、会社内にあるこのCEOの部屋に呼ばれる。部屋には彼女とCEOの2人だけ。映画ではこの時の生々しいセクハラの様子が描かれる。

 

これはまさに閉鎖性、閉じた場所における弊害を表しているといえるだろう。もし、仮にこのCEOの部屋がガラス張りで外から丸見えの状態であるならば、あるいは秘書なり別の人間が頻繁に出入りするような場所ならば、少なくとも彼の部屋でセクハラまがいのことは行われなかった可能性が高い。(それでも、別の場所でというのはあったかもしれないが)立場上、優越的な地位にあるものは、閉じた空間だとその力を抑えるものがなくなる。もちろん、理性的な人が大半だろうが、中には「誰にも見られていないから自分の思い通りにできる」と傍若無人な振る舞いをするものも出てくる。

 

これは何も会社だけではなく、あらゆる所で散見される。密室で行われる警察の取り調べが問題となったり、乗客と2人きりのタクシーの運転手が暴行を受けたりもする。鶴見さんも言及しているが、学校でのいじめなんかもそうだろう。社会のあらゆるところに閉じた場所があって、その中で暴力が振るわれたり、自分の意にそぐわぬことをさせられたりしている。

 

開くのが一番効果的

じゃあ、結局どうすればいいのかという話になるのだが、結局のところ鶴見さんがおっしゃっているように「開く」というやり方が家庭でもその他の場所でも一番効果が高いと思う。

 

鶴見さんは開くための方法として「人を招いて風を通す」というやり方を提案している。僕も概ね賛成だ。開くための一番のやり方は人を介在して風通しを良くすればいい。ただ、一方でややハードルが高いなぁとも思う。そもそも、人を呼べないシチュエーションもあるだろうし、そういう知り合いすらいないという人もいるかもしれない。

 

では、どうすればいいか?僕はテクノロジーの力を借りるといいと思う。といっても、そんな大袈裟なものではなく、録音、録画みたいなものでいい。要は「あなたの言動はこの閉じた空間で完結せず、外の世界にも繋がっていますよ」というのを相手に認識させる。直接的な人の目はないかもしれないが、テクノロジーの力で間接的に人を介在させる。こうすればその場に人がいなくても、それは閉じた空間においても力の暴発を抑える抑止力になるだろう。

 

といっても何でもかんでも録音、録画しろみたいな話でもない。それでは監視社会に一直線だ。(まぁ、既にあらゆる場所に多数の監視カメラが設置されてはいるが)僕は「自分が不利な立場にある」と思える時には、そういうものをうまく頼るといいのではないかと思う。

 

先ほど紹介した『スキャンダル』という映画を例に挙げると、CEOは女性キャスターに比べて圧倒的に立場が強い。なぜなら彼が人事権を握っているからだ。CEOが気に入れば女性キャスターは番組を担当させてもらえる(かもしれない)。仕事を与えるCEOと仕事をもらう女性キャスター。一目でCEOが有利で女性キャスターが不利であることがわかる。弱い立場のものが正面切って強い立場のものにぶつかっても大ダメージを受けるだけだ。

 

だから、こういう弱い立場に自分が立たされた時、あるいは立たされそうな時、そして閉じた場所で相手と対峙するときは、テクノロジーの力で相手の言動を外に接続できるようにしてしまえばいい。もしも、何らかの被害にあったとしても、録音や録画したものがあれば、後に被害を立証する証拠にもなるだろう。

 

まとめ

そんなわけで今回は、閉じた場所の弊害と開くことの大切さとその方法について書いてみた。必要以上に恐れることはないが、閉じた場所だと好き勝手に振る舞う人がいる可能性があることを覚えておきたい。そして、その対策として人を入れたり、テクノロジーの力をうまく使って外に開くことも忘れずに。

 

参考にしたもの

 

 

 

ハラスメントの定義|ハラスメント基本情報|あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト-

日本弁護士連合会:取調べの可視化(取調べの可視化本部)