だいぶ前に元日本一のニートphaさんのドキュメンタリーがフジテレビの『ザ・ノンフィクション』という番組で放送されていました。
僕もその番組は見ていて、感想とか書こうと思っていたんだけど、何やかんやで書けずじまいになったまま時が過ぎてしまってました。しかも多くの人が感想を書いていたので「まぁ、自分はいっか。」なんて言い訳モードに入ってしまって結局ブログを書くことが出来なかったんですよね。
そしたら、つい先日ですが、phaさんの放送回がけっこう反響があったということで、BSフジで新たな映像を加えた『特別編』が放送されたんです。しかも結構驚きの新展開も加わって面白かったので録画して三回ぐらい見てしまいました(笑)やっぱ、phaさんとその周辺の方々は個性的だよなぁと改めて思います。
そんなわけで、せっかく特別編も見たので、今度こそという意味も込めて今回は『ザ・ノンフィクション』で放送されていたphaさんたちの生活を見て思ったことを書いてみようと思います(^^)
生きにくい人に居場所を提供したphaさんは素晴らしい
ご存知の方も多いかもしれませんが、phaさんは『ギークハウス』というシェアハウスを運営していて、仕事が続かない人や、 うまく社会に適応できない人たちが住めたり、集まれる場所を作っています。
登場する人たちも多彩で、プログラマーの方や、会社員として働く方、イラストレーター志望の方、漫画家の方などなど。皆さんに共通するのは、この社会にうまくなじめなかったというところでしょうか。既存の会社や家族などとうまくやっていけない、そのためどこかしんどかったり行き詰った経験がある、そんな人たちがphaさんのもとに集まって、寄り添いながら生活をしています。
phaさんもおっしゃっていたように、この生活がいつまで続くかなんて誰にもわかりません。わかりませんが、少なくとも現時点で弱い人、しんどい人が集まって、それぞれ励まし合ったり、気軽に話せる場所を提供しているphaさんの行動は素晴らしいものだと思いますね。
そもそも既存の社会や組織が100%完璧なんてことはないわけで、どうしてもそこからはみ出してしまう人は出てきてしまいますよね?でも、そういう人たちは少数派なわけだから、結果として一人でいると生きにくいわけですよ。いつだって少数派は理解されにくいしっていうのが世の常です。下手すりゃ「自分は社会にうまくなじめない」と必要以上に自分を責めてしまってもっとしんどくなってしまう可能性もある。そういう人に対して「こういう生き方もあるんじゃないの?」という別の視点をもたらしてくれたり、みんなで集まれば多少生きやすいんじゃないの?っていう場を提供してくれたphaさんの社会への貢献度はけっこう大きいんじゃないでしょうか?
少なくとも「社会や組織にうまくなじめないやつら」とバカにしたり「こいつら不真面目に生きやがって」と他人の人生の表面的な部分だけを捉えて、全てを否定してくるだけの人にくらべたら、phaさんの活動はもっと称賛されてもいいと思いますね。普通にphaさんの考え方や活動に救われたり後押しをしてもらった人って結構いますよ。
一つのことに集中できる環境を提供すると、ワンチャンスあるかもしれない
phaさんの活動とともに、番組で取り上げられていたのが小林銅蟲(どうむ)さん。小林さんは現在『めしにしましょう』という漫画を連載されている方です。
小林さんは紆余曲折あって長年引きこもりのような生活を送っていたとのこと。その時に「嫁募集」という大胆な企画を打ち出したところ、手を挙げたのが今の奥さん。番組では実際に奥さんも登場し、彼女が小林さんを家から引っ張り出して一緒に住むまで経緯について語っていました。連れ出す時には小林さんの両親に名刺を渡したりして、ちゃんとしてますアピールをしたのだそう。
実家でのひきこもり生活を抜け出した小林さんは、その後奥さんの住む家に引っ越して同棲を開始。しばらくは小林さんが漫画を描いたり料理を作るという生活を送っていたそうです。
これを見ていて思ったのは、「一つのことに集中できる環境を提供できたら、ワンチャンスあるんじゃないか?」ってこと。
小林さんの場合、おそらく奥さんとの出会いがなければ漫画を続けてこれなかった可能性もあるんじゃないかなって思うんですよね。実家にいたころは相当メンタルやられてたみたいだし、奥さんが連れ出してくれなかったら、下手すりゃ執筆活動をやめてしまっていたかもしれない。
でも、奥さんが彼を連れ出して生活費を稼いでくれたことで小林さんはマンガを描くことに集中できた。結果として、連載にまでこぎつけることができたと思うわけです。
他にもphaさんのギークハウスには豊井さんというイラストレーター志望の方がいて、その人も働かずに、ギークハウスでイラストを描き続けた結果、注目のイラストレーターみたいな本に名前が載るまでになったんですよね。
この話は別に「だから働かないことはいいことだ」とか美談として語りたいわけじゃりません。ここで考えたいのは「じゃあ、彼らをその辺のコンビニ店員として働かせるのと、漫画やイラストのスキルを磨くための時間を与えるのどっちがいいの?」って話なんですよね。当然後者じゃないですか?だってコンビニ店員は10年経ってもコンビニ店員のままですよ。特殊なスキルが身につくわけでもないし、誰がやっても変わらない仕事です。そのうち機械化されて店員という仕事すらなくなる可能性もあります。(コンビニの仕事を馬鹿にしてるわけではありません)
でも、マンガやイラスト、その他特殊なスキルなら10年かけたらそれなりに面白いものが出来るかもしれないし、すんごい評価される作品が生まれるかもしれない。実際、小林さんや豊井さんはそういう環境で集中して一つのことをやり続けたからこそ、人に評価されるものをつくることができたわけですから。
もちろん、みんながみんなうまくいくとは限らないですけどね。中には表舞台に出ることなく、努力が実を結ばずに終わる人もいるのかもしれない。でも、そういう人をサポートする側が別にそれを問題としていないのであれば、そこに関して別にとやかく言う必要もないんじゃないかな?と思うわけです。むしろ、そこで「いい作品とかサービスを生み出してくれたらlラッキー♪」ぐらいに考えておいたらいいんじゃないかな?それでワンチャンス何かすんごいものが出来たら、結果として社会が面白くなるんじゃないでしょうか?
まさかまさかの新展開に驚いた!
特別編では、以前にやった放送の後日談みたいなのが加わってたんだけど、結構衝撃的な展開に驚きました。
というのも、phaさんの京都時代の知り合いの平井さんという方が経営者をやっていて、なんと「お金を出すからでっかいビルを建ててそこに面白い人たちを住まわせよう」みたいな計画があるんだそう。
僕は「なんか適当に小さなシェアハウスでも一軒作ってみてはどうか」くらいのつもりだったのだけど、平井くんが「どうせやるなら大きいことをやろう」とか言って、4億くらい使って巨大なシェアハウスビルを建てることになった。面白い人をいっぱい住ませたり動物をたくさん飼ったりしよう、とか言ってる。
引用元:ビルを建てよう - phaの日記
2017年のphaさんの日記にも書かれてますね。4億‥‥。すごい。
やっぱこういうのを見ているとphaさんのまわりには面白い人たちがいっぱいますよね。ほとんど働けないぜっていう人から、4億をポンと出せる経営者まで人がごちゃ混ぜになっている感じがすごくいいです。
この辺の人との繋がりをうまく活かしている感じっていうのが、僕も含めた多くのニート的な人とphaさんとの大きな違いなのかもしれないですね。大半の人はどちらかというと、内へ内へとこもりがちなわけだけど、phaさんはギークハウスだけにこもらず、外にもたくさんの繋がりを持っている。ギークハウスもそうだけど、phaさん自身が人と人とのパイプ役になっていて、面白い流れを生み出しているように感じます。人と人が繋がるって面白いっすね。
ひきこもらない。大事だよなぁ。僕もついついひきこもってしまいがちだけど、もうちょい外の世界に出ていきたい。人との繋がりも持ちたいっすね。なんせ弱いからさ。
こんな感じで『特別編』では驚くような展開が続いて、見てるこっちとしてはメチャメチャ面白かったんだけど、そろそろ放送も終わる時間に。と思ったらこれまたビックリすることが。
「2018年秋ごろ続編」
うぉぉぉぉぉ!やったぁ♪確かに今回の回では、ちょっと中途半端な感じで終わってしまったところがあったんだけど、やっぱり続編があったんすね。っていうかphaさんたちってもう立派なコンテンツじゃないですか。いやぁ、それにしても楽しみ。秋まではとりあえず生きておこう(笑)
まとめ
そんなわけで、今回は『ザ・ノンフィクション』で放送されていたphaさんのドキュメンタリーを見て思ったことを書いてみました。
まぁ、まとめもくそもないけどやっぱりphaさんたちの生き方や考え方はおもしろいと思うし、僕も共感することが多々あるので、今後も注目していきたいなぁと思っています。
それでは今回はこの辺で失礼します。