オバログ

日記から読んだ本や映画の感想、時事問題まで綴るブログです。弱者の戦い方、この社会がどうあるべきかも書いていきます。

シェアハウス生活24日目。壊れないことを第一に考える

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今日の起床は8時ごろ。睡眠時間は7時間程度。夜中に2度ほど目が覚めたけど、わりと寝れた気がするスッキリした感じもありました。

 

胸の動悸や不安感、気持ちの落ち込みは継続。よくなってきた気はするけど、ふと油断した時にガクンと落ち込んだり、動悸が出たりするのでまだまだ油断ならない。まずは慌てないこと、そして薬を飲んだり、リラックスするため深呼吸、散歩、ストレッチ、読書など自分のできることに集中したい。

壊してはいけないし、壊されてもいけない 

昨日読んだ本が印象的だったので紹介します。『この地獄を生きるのだ』という本です。

 

著者の小林さんはブラック企業に勤めうつ病を発症。21歳で自殺未遂を起こします。その後、生活保護を受給。幾度も自殺未遂を起こしながらも、もう一度働けるようになるまでの経緯を描いたのが本書です。

 

この本には、著者の小林さんが生活保護を受給した際に恥ずかしいと思ったことや、肩身が狭くなったこと、人との繋がりが断たれがちな状況で生まれる孤立感、一刻も早く生活保護から抜け出したいけど抜け出せない焦燥感など、生活保護受給者の心情が赤裸々に綴られていて、読んでいるだけで胸が苦しくなってしまうほどでした。改めて生活保護で暮らすことは決して楽なわけじゃないことを実感。生活保護の人が楽してると思う人がいるならこの本読んでみるといい。タイトル通り、地獄を生き抜いた著者の苦しみに少しは触れることができるでしょう。

 

そういう生活保護の人のリアルな人生を知るという点でもこの本は非常におすすめなのですが、何より僕がこの本を読んでいて思ったのは「人間が壊れてしまったら再生するまでがあまりにも大変だ」ということです。

壊さない社会を目指すべき

小林さんが自殺未遂を図ったのが21歳。そこから再び働いてお給料をもらえるようになるまで、10年かかってます。10年ですよ、10年!!20代という青春真っ盛りであろう時代を精神疾患と闘うことや、生活保護を受給し孤立しがちでスキルや経験が蓄積されないまま時間が過ぎて行ってしまう。

 

こうやって人が壊れることがその人の人生にとってどれだけの損失であり、また社会にとっても1人の人間を壊すことでどれだけ損失があるのか。経済面、友人や家族などの人間関係など様々なものが多大な影響を受けます。それは少し考えてみればわかるはずです。

 

そもそも小林さんにしても、幾度も自殺未遂を繰り返して生き延びれたのは運が良かったからに過ぎません。もし、何かのタイミングが違えば彼女はこの世におらずこの本だって出ていなかった可能性すらあるわけです。きっと、小林さんと同じようなことをして亡くなってしまった方だっているでしょう。再生どころかこの世からいなくなることだってある。人間が壊れる、人間を壊すというのはそれほどのことなわけです。

 

ブラック企業やハラスメントをする人間は、1人の人間が壊れようと気にも止めないのかもしれない。でも、それを野放しにしたら結果的に1人の人間の人生を台無しにしかねないし、社会全体にだってツケが回ってくるわけですよね。だから「人間を壊すような社会を目指すべきではない」と僕は思います。まぁ、最近はブラック企業とかハラスメントに対する目も厳しくなってきてはいますけどね。

壊されないように自分を守る

あとは、「自分自身も壊されないように気をつける」という自衛の考えを持つことも大事なのかなと思いました。

 

しんどい状況や、苦しい状況から逃れようとすると世間や周りの人間は「甘い」とか「仕事なめんな」とか好き勝手言います。でも、そこで我慢して、自分の辛い気持ちを押さえ込んで壊れてしまっても責任なんてとってくれません。壊れたら苦労するのは自分です。それに壊れてから再生するまでにどれぐらいの期間がかかるのかは誰にもわかりません。半年とか1年で済む場合もあれば、小林さんのように10年単位になるかもしれない、人によっては一生精神病棟に入院なんてケースもあるわけですよ。でも、壊した方はそんなこと気にもとめやしない。

 

だから自分が壊されないように自分を守る。「このままここにいたら壊れてしまうかもしれない」と思ったなら、その場から離れることが大事だと思います。

粉々に壊れてしまう前に

おもちゃを例にあげますが、壊れかけなら接着剤でくっつけたり、しばらく動かさないでおけば、元に戻ることもあるでしょう。直るまでの期間も短くて済むと思います。でも、一旦粉々に砕けてしまったものを直すのは大変ですよね。壊れたかけらが見つからないかもしれないし、粉々になったパーツを全て元通りに戻せるかというと難しい。直るまでの期間も長くかかってしまうはずです。

 

人間の精神も一緒なのではないでしょうか?少し病んだり、落ち込んだりしたぐらいなら休息をとったり、薬を飲めば回復は早いはずです。でも、一度精神が粉々に壊れてしまったり、自ら命を断ちたくなるほど追い込まれてしまったら、そこから回復するのには相当時間がかかると考えていいのではないでしょうか。だから、壊されないようにしなきゃいけないし、壊れそうだと思ったらその場から離れて、何が何でも自分を守ることを考えたほうがいい。

 

そんなことをこの本を読みながら思いました。繰り返しますがみんな小林さんのように再生できるとは限りません。壊されてそのまま人生を終えることもあるし、再生しようとしてもおそらく僕やあなたが想像する以上にハードルが高いと思います。だから、まずは自分が壊されないようにしてほしい。自分が壊されそうな環境や人間関係からは逃れて欲しい。そんなふうに思っています。