生きていくならなるべく幸せでありたいと思うし、幸せになることを目指したいと思うわけですが、現実的には僕も含め多くの人がなかなか幸せというものにたどり着けていないのではないでしょうか?
で、その理由を考えた時に一つ思ったのが「どうすれば幸せになれるのかがわからないからじゃないか?」と。みんな幸せを目指しましょうとは言うけども、じゃあどうすりゃいいのとなってしまうわけですよね。
じゃあ、具体的にどうすりゃ人は幸せになれるのか?幸福感が続くのかってことを考えた時に、読んでみたのがこちらの本です。
こういう本を読むときに注意したいのは、それが主観的なものなのか客観的なものなのかってこと。よくありがちなのが、著者が幸せを感じていて「私はこうやってきたからあなたも同じことをすれば幸せになれますよ」という主観だったり、経験について書かれたものだったりするんですね。もちろん、それはそれで参考にはなるわけですが、なかなか自分に応用できなかったりするわけです。
じゃあ、この本はどうなのかということなんですが、本書のまえがきにはこのように書かれています。
私は本書で、リサーチに協力してくれた何千人もの人々を相手にした研究結果を裏付けとして、幸福を決定づける要因に関する理論を述べています。それはある種の統合理論で、「人は何によって幸せになるのか?」といったことについて、現在の科学者が知っているすべてをまとめたものです。
引用元:『幸せがずっと続く12の習慣』p14~15 著者 ソニア・リュボミアスキー 日本実業出版社
つまりこの本は単なる著者の体験談ではなく、多くの幸せな人たちの行動を分析する中で、「幸せになるにはどういう行動をとればいいのか」をまとめたものというわけです。著者の経験談ではなく研究結果による客観的なデータや研究結果について書かれています。どうでしょうか?ちょっと中身気になってきません?
まぁ、僕自身もいま幸福感で満ち満ちてるかというとそんなことはないのでね、今回は読者の方と一緒に勉強するようなつもりで、この『幸せがずっと続く12の習慣』という本の内容や感想、大事だなと思った部分なんかを共有していけたらなんて思っています。
幸福を決定する3つの要因とは?
環境ってどれぐらい大事?
僕がこの本を読んでいて、 まず覚えておいた方がいいなと思ったのは、「幸福を決定するのは3つの要因である」ということです。
- 遺伝による設定値→50%
- 意図的な行動→40%
- 環境→10%
引用元『幸せがずっと続く12の習慣』p33の図より数値を引用
この3つが幸福を決定する要因と本書には書かれています。 遺伝と行動と環境。この3つが幸せを決める要因であると言ってるわけです。ここで注目してほしいのは各項目の数値です。遺伝は50%、行動は40%、環境は10%。どうでしょうか?結構意外な数値じゃありません?
おそらく中には、「えっ?環境の影響ってもっと大きいんじゃないの?」って思った読者の方もいるんじゃないでしょうか?僕はメチャメチャ思いましたよ。環境って結構大事じゃないですか?環境によって人生が決まるとまではいわないまでも、環境に恵まれるか否かで、人生が楽になったりベリーハードになったりするわけで。その環境の割合がわずか10%とは・・・。これは意外でしたね。
もちろんこれも著者の単なる主観ではなくて、いくつもの研究結果から導き出されたものということです。ですから、まず「環境は大事だけど、幸福になるために一番重要というわけではない」ということを覚えておきましょう。ここが幸福に近づくための第一歩となります。
大事なのは行動することである
環境の他に残るのは2つ、遺伝と行動です。一番大きい割合を占めるのは遺伝ですが、残念ながら遺伝については、自分でどうこうできるものではありませんよね?となると、残るのはただ一つ!そう、行動です!!
行動をするということは、遺伝のようにまったくどうにもならないということではありません。もちろん、いきなりズバッと行動を変えるということは難しいかもしれませんが、少しずつであれば自分の行動を変えていくということは不可能ではないでしょう。
ですから、本書ではその幸福の要因のうち40%の割合を占める行動に着目し、そこを改善していくことで幸福度を高めていこうということを提唱しています。そして、その具体的な行動というのがタイトルにもあるように12個の行動習慣というわけです。
では、12の行動習慣とはいったいどういうものなのでしょうか?次の項目で見ていきましょう。
具体的な12の行動習慣について
本書にはあなたの幸福度を高めてくれる12の行動習慣が掲載されています。
- 感謝の気持ちを表す
- 楽観的になる
- 考えすぎない、他人と比較しない
- 親切にする
- 人間関係を育てる
- ストレスや悩みへの対抗策を練る
- 人を許す
- 熱中できる活動を増やす
- 人生の喜びを深く味わう
- 目標達成に全力を尽くす
- 内面的なものを大切にする
- 身体を大切にする―瞑想と運動
けっこう普通・・・。そう思いましたか?そうなんですよね、けっこう普通のことが書かれているんですよ。特別なことっていうのは一切ない。感謝とか楽観的にとかそんなもん分かっとるわと思った人もいるんじゃないかな?
ただ、ここが大事で単に感謝しようとか、楽観的になろうと言ってるわけじゃないんですよね。それじゃあ、行動なんて起こす気にはなりません。そのため本書には各項目ごとの実験結果だったり、なぜその行動をとると幸福度が高まるのかといった理由や、具体的な行動の起こし方にについても書いてくれているわけです。
この辺が主観的に書かれたものとの大きな違いですね。単に「感謝しましょう」って言われるよりも、感謝をすることがいかに幸福に近づくために有効な手段なのかっていうのを、様々な情報を出しながら説明してくれていると。
なので、この本を読むと「ああ、なるほどね。だから感謝することは幸福につながるというわけか。」と納得ができるわけです。この納得感を得られるかどうかっていうのがメチャメチャ大きいと個人的には思うんですよね。行動するかどうかって単に「はい、やりましょう」って言われてできるわけではないので。
で、ここで一個疑問が出てくると思います。
「12個も行動習慣あるけど、どれを選べばいいのよ?」
ってね。一度に全部の行動をババっと変えられるならそれに越したことはないけど、それはまぁ難しい。じゃあ、12個もある行動習慣のうち自分は選べばいいのか?ってことですよね。
その辺についても、この本ではきちんと考慮されています。それは本書に掲載されている「幸福行動診断テスト」というものを利用するというものです。
このテストは、幸福になるためにどの方法を選び、どの行動をとると(つまり、これから紹介する12項目のうちでどれがいいか)、最もあなたのためになるかを決定する、体系的で実験に基づいた方法です。
引用元:『幸せがずっと続く12の習慣』p82~83
このテストを受けると、12の行動習慣のうち自分がとったらいい4つの行動が見つかります。最初はその行動のうち1つ、もしくはそれ以上選んでやってみると。もしくは、12の行動習慣をみて、「これならできそう!」と思ったものからやってみるというやり方でもいいと思います。
ちなみに僕の場合、親切にする、熱中できる活動を増やす、人生の喜びを深く味わう、身体を大切にする―瞑想と運動の4つだつたので、その辺りのことに注力していくつもりです。
とにもかくにも大事なのは、実際に行動に移してそれを習慣にしていく。そして少しずつ自分の幸福度を増やしていくということです。そのためにまずはやりやすいものからでもいいのでやってみるということをおススメします。
まとめ
というわけで、今回は『幸せがずっと続く12の習慣』という本のざっくりとした内容や、感想、大事な部分について共有してみました。
この本を読んだからといって必ずしも幸せになれることを保証するわけではありませんが、幸せに近づくためのヒントは転がっていると思います。少なくともやらないよりはやったほうがいい。
個人的には幸せとか幸福感を高めるみたいなことには非常に興味があるし、なるべく多くの人が幸福感を高められたらいいなと思っています。なので今後も幸せや幸福について役に立つ情報や、いいなと思った本やその内容についても紹介していきたいと思います!!
それでは今回はこの辺で。