ニート気質な僕の生きる道

自分の経験を活かして、無職やニートや、ひきこもりなど自分と同じように、「生き方」や「働き方」に悩んだり立ち止まった人が前向きになったり、自分の進みたい道に一歩踏み出すきっかけになるブログを目指しています。

『失敗の科学』組織や個人が失敗から学ぶためにもぜひ読みたい一冊!!

「失敗は成功の母である」

 

よく聞く言葉ですよね。かなりざっくり意味を説明すると、「失敗しても、原因を知りそれを改善していくことで成功に続いていく」みたいなことです。まさにその通りで、失敗から学べることって沢山あるし、多くの著名な人たちも失敗から学んで成功へと近づいていきました。

 

代表的なのは発明王エジソン。エジソンは失敗を「1万通りのうまくいかない方法を見つけただけ」と言ったらしいですが、これはまさに失敗から学び次に活かしていった典型例だと思います。

 

ただ、実際に僕らの周りではどうでしょうか?失敗は成功の母どころか、失敗をすると非難されたり、恥ずかしいものとして失敗そのものを回避したり、失敗を認めたくないと隠蔽したりごまかしたりと、「失敗すること」に対してネガティブなイメージを植え付けられているんじゃないでしょうか?

 

本来失敗すること自体は、そこまでネガティブに捉えられる必要もないし、失敗から組織や個人が学ぶことができればより社会はいいものになるはずなのに、なぜそうならないのか?

 

今回はそういった疑問に答えてくれている、おもしろく参考になる一冊を紹介してみたいと思います。それがこちら!!

 

 

著者のマシュー・サイドさんはオックスフォード大学を首席で卒業し、なんとイングランド代表の卓球選手としてオリンピックにも出場したことがある異色の経歴の持ち主です。本書を出版時には、英タイムズ』紙の第一級コラムニストとしても活動しています。

 

そんな著者が、失敗から学べる組織とそうではない組織の違いを実例を挙げながら紹介したり、なぜ失敗から学べないのか、失敗から学ぶことを阻害する原因は何なのかを様々な書籍や論文をもとに解説してくれているのが本書です。

 

今回はこの本を読んだ感想について書いていきたいと思います。

 

 

失敗から学べる組織、学べない組織の違いを学べる

まず大事なのは、「失敗を学べる組織と学べない組織の違いって何なのか?」ということだと思うんですよ。まぁ、組織じゃなくて人でもいいんですけど、その2つの違いはどこにあるのか?そこを学ぶことが大事だと思います。

 

本書では、失敗から学ぼうとする代表例として航空業界を、失敗からうまく学べない代表例として医療業界を挙げています。

 

航空業界も医療業界も死と隣り合わせの業界です。飛行機が墜落事故を起こせばそれは高い確率で死につながるでしょう。一方医療業界ではお医者さんが手術中に技術的なミスを起こしたり、投与するべき薬物を取り違えたりするなどすれば、これもまた命の危険にさらされます。

 

どちらもなるべくであるならば失敗を少なくしたい。ただ、人が関わる以上ミスなく完璧なんていうことはありませんし、失敗というのはどうしてもついて回ってきてしまいます。過去にはどちらの業界でも悲惨な事故や死亡例が数多く報告されているわけです。

 

ただ、大事なのはその後です。その失敗から学び「二度と同じような失敗が起こらないようにする」という仕組みであったりルールをつくることだと思うのですが、ここで2つの業界の間で大きな差が出てきます。

 

では、なぜ差が出てくるのか?そこには「過去の失敗から学ぼうとするか否か」の姿勢にあるわけです。航空業界はその姿勢に基づいて失敗から学ぶための仕組みが整えられているわけです。一方医療業界については、本書を読む限りはまだまだと言わざるを得ません。出版から数年経っているので改善されてきてはいると思いますが‥‥‥

 

ただ、もちろん航空業界も最初からそうした姿勢を持っていたわけではありません。

 

しかし、1912年当時には、米陸軍パイロットの14人に8人が事故で命を落としていた。2人に1人以上の割合だ。米陸軍航空学校でも、創立当初の死亡率は約25%に及んでいた。当時は、これが特別な状態ではなかったようだ。航空産業の黎明期には、巨大な鉄の塊が高速で空を飛ぶということ自体、本質的に危険なことだった。

引用元:『失敗の科学』p18 著者 マシュー・サイド ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

このように、航空業界にも飛べば高い確率で死亡するかもしれないという時代があったんですよね。じゃあ、そういった悲酸な現実から目をそらさずに「失敗から学ぶ姿勢」を確立することができたのか?どのような仕組みによって失敗を活かせるようになったのか?本書ではその辺りについて、具体的に説明をしてくれています。

 

失敗に対してのイメージが変わる!!

僕もそうですがどうしても、「失敗が怖い」「失敗をしてはいけない」など、失敗に対してネガティブイメージが付きまといますよね。それは決して特別なことではなくて、人も組織もなるべくなら失敗をしたくないし、失敗をすることに対してスッとポジティブに捉えることというのは難しいことです。

 

ただ本書では一貫して「失敗から学ぶ姿勢が大切である」というメッセージを発しています。そのため読めば読むほど失敗することに対して、ネガティブなイメージからポジティブなイメージに変換することができます。

 

もちろん、それは単なる精神論とかではありません。失敗から学び成功した人や組織の実例を豊富に紹介していたり、「失敗から学ぶことがいかにメリットをもたらすか」を数字を挙げて具体的に説明してくれているわけです。だからこそ失敗に対してポジティブなイメージを持つことができるんです。

 

一つ例を挙げましょう。先ほども述べた医療業界についての話。

 

医療過誤のコストは、控えめに見積もってもアメリカだけで170億ドル(1ドル100円換算で1兆7000億円)にのぼる。2015年現在で、英・国民保健サービス訴訟局は、過失責任の賠償費用として261億ポンド(3兆2800億円)の予算を計上した。失敗から学ぶことは決して資金の無駄遣いではない。むしろ、最も効率的な節約手段だ。資金だけでなく、人名も無駄にせずに済む。 

引用元:『失敗の科学』p51

 

ご覧いただいたように、医療過誤だけで控えめに見積もっても、年間兆単位で費用が掛かっているわけです。莫大な損失ですよね?もちろんお金だけじゃなくて中には死亡してしまうこともあります。これはすべてではないにせよ、「失敗からうまく学べなかった結果」と言えるわけです。

 

では、この次から同じような失敗を繰り返さない仕組みを整えたとしたらどうでしょうか?その結果、失敗が半分になったとしたら?その結果、お金の面、そして命の面で損失を減らすことができたらそれはとてつもないメリットだと思いませんか?

 

もちろん、失敗を積極的にしろというわけではありません。なるべくなら失敗はしない方がいいでしょう。特にここで紹介した航空業界や医療業界のような命に係わる仕事では、命にかかわりますからね。細心の注意を払う必要があります。ただ、どんなに入念に準備をしてもあらゆる角度から予測をしたとしても、失敗がまったくなく完璧にこなせるなんてことはないわけです。確率は減ったとはいえ飛行機事故はいまだに起こるし、医療ミスだって起こります。どんな一流の組織、一流の人間であろうと必ず失敗はするんですよね。

 

であるならば、失敗をすることをネガティブに捉えるのではなく、失敗は起こると認める。誰でも失敗することを前提として「失敗することは悪くない。失敗から学び次に活かす」という考えに個人も組織も社会全体も変わっていく必要があるわけです。そうでなければ失敗は無駄になってしまいます。

 

そういった考えにシフトをするためにも、ぜひ一度本書を読んでみてほしいところです。この本を読めばあなたの失敗に対するイメージはいい方に変わるはずです。

 

こんな人におススメ!!

  • 組織を運営し失敗から学ぶ組織文化を作りたい人
  • なぜ、人や組織は失敗から学べないのか、失敗したことから目を逸らしたり、隠そうとするのか、その理由を知りたい人
  • 失敗を恐れたり、失敗してもそのままスルーをしてしまう人で、失敗に対するネガティブなイメージを変えて失敗から学ぶ姿勢を身につけたい人

 

組織を運営する立場の人もそうですし、個人が読んでもメッチャ役に立つと思います。けっして根性論ではなく科学的に「失敗から学ぶこと」を肯定してくれているので、納得しながら読み進めることができるはずです。

 

まとめ

というわけで、今回は『失敗の科学』という本を読んだ感想を書いてみました。

 

ここまでさんざん「失敗から学ぶ姿勢が大事なんだ!」と書いてきましたが、なんだかんだで「失敗から学ぶ」というのは難しいことです。僕もあなたも世の中にある組織も、様々な理由で失敗から学ぶよりも失敗を恐れ避けようとしてしまいます。失敗に対するネガティブなイメージってなかなか払しょくできないものです。

 

ただ、そこで失敗から目をそらし続けるのか、あるいは少しでも「失敗から学ぼう」という姿勢を身につけようとするかは大きな差になると思います。

 

あなたは失敗から学びますか?学びませんか?学びたい人は、図書館で借りるなどしてでもいいので、ぜひ一度本書を読んでみてください。

 

それでは今回はこの辺で。