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日記から読んだ本や映画の感想、時事問題まで綴るブログです。弱者の戦い方、この社会がどうあるべきかも書いていきます。

【ニートと読書】2016年8月に読んだおもしろかった本を紹介してみる。

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先月、一ヵ月で読んだ本を全部ご紹介してみたのですが、全部紹介しようとするととんでもない記事の長さになることに気づきました(^^;そこで8月からは「その月に読んだ本の中からおもしろかったもの」に変更です♪毎月おそらく5冊前後になるだろうと思いますが、面白かったものをご紹介していきます♪

 

以下、8月に読んだ本の中で面白かったものです♪

 

 

アメリカではギフテッド教育というものが盛んにおこなわれています。ギフテッドとは簡単に言うと「ある分野で凄い才能を持っている子供」のことです。

 

 

本書ではアメリカにおけるギフテッドと呼ばれる人たちをどのように発掘し、育てていっているのか、そのために国家や社会全体でどのような取り組みがされているのかが紹介されています。

 

正直、僕は本を読み始めた時には「ギフテッド」という言葉すら知らなかったんですよね。でも、そういう特別な才能を持った子供たちがいることにアメリカはとっくに気づいていて、その子たちをいかに社会で育てていくかということにガッツリ取り組んでるんです。

 

正直これまでの画一的な教育だとそういう特殊な才能を持った子供って伸びない気がしてます。しかも日本じゃそういう子供たちを伸ばすような教育っていうのはほとんどされてないわけで。そういう点アメリカは「相当先に行ってるな」って印象を受けますね。

 

まぁ、日本もすべて真似するべきだとは思いませんけど。でも社会的にそういう体制になってないんだから、きっと埋もれてしまったまま大人になったギフテッドの子供って多分アメリカよりも日本の方がたくさんいるんじゃないかなー。

 

もちろん、アメリカでも埋もれてしまった例はあると思うけど、少なくとも「発掘しよう」と努力しているし仕組みも出来てきていますからね。何やかんやアメリカは凄い。

 

それにしても才能を埋もれさせちゃうってすごくもったいないじゃないですか?子供たちにとっても自分の能力を伸ばせないっていうのもそうですし、社会的にもその子の素晴らしい能力が発揮されず社会に貢献することなく終わってしまうわけですから。そうならないためにこれからは「ギフテッド」について日本でも考えていくべき。それも一部だけで取り組むんじゃなくて国レベル、社会全体レベルでの取り組みが必要だと思います。この本を読んでいてその必要性をすごく感じました。

 

アニメサザエさんに登場する「花沢不動産が何でつぶれないのか?」という理由を現役の不動産屋さんが分かりやすく教えてくれている本です。

 

アニメのキャラがちょいちょい出てくるのでイメージしやすいですね。花沢不動産は安泰だなというのも良く分かりました(笑)

 

知識ないけど不動産業界について知りたい人や、シンプルに花沢不動産がつぶれない理由を知りたい人にオススメ。この本読めばこういう風に不動産業界は成り立っているんだなというのが少しわかるようになるはずです。

 

 

僕が好きな作家、佐藤優さんの著書です。

 

基本的には佐藤さんが所属していた外務省での経験を基に組織の掟について語られています。

 

「外務省??じゃあ俺たちと全然違うエリートじゃん?」と思うかもしれませんが、本書を読むと外務省もその他の組織もそんなに変わらんのかもなーと思っちゃいますね。組織には管理をする上の立場の人間がいて、それに従う下の立場の人間がいる。下は基本弱い立場であり、組織は基本的には上の立場の人間を守るという感じです。組織に属する人ならば身に覚えのある人もいるのではないでしょうか?

 

むしろ、官僚組織というのは僕らがイメージする「組織」を代表するようなところです。なのでそこで下っ端の立場から生き抜いてきた佐藤さんの処世術はきっと組織で生きる多くの人にとって参考になる、役に立つものではないでしょうか??

 

ただ一方で組織で生きてきた佐藤さんは本書の中ではっきりこんなことをおっしゃっています。

 

組織はリスクや責任を負うことを何よりも恐れる。組織の責任を回避するためなら、個人が犠牲になることはやむを得ないという論理で動いている。個人がいくら不当だと叫んだところで、組織は決して助けてくれない。

引用元:組織の掟 (新潮新書)

 

これが現実でしょうね。組織は個人に優先する。こういう現実を踏まえた上で組織の中で動くべきです。あまり組織にべったり依存し過ぎちゃだめですね。そういう人は組織からバッサリと切られたときに途方に暮れてしまう恐れがあります。

 

ですので組織の中でうまく行動しつつ、いざ組織の外に放り出されたときに生きていく術みたいなものを身に着けておくのが大事なんじゃないかな。それは能力であったり人脈であったりするんでしょう。佐藤さんもまさに外務省という組織から放り出された人ですからね。そういう人の考え方や行動のしかたはきっと参考になると思います。

 

 

 

ロングテールとは簡単に言うと、売れない商品とか人気のない商品の事を言います。

これに関しては別の本にわかりやすい例が書いてあったので引用させてもらいました。

 

iTunesのような音楽配信サービスでは、ごく少数のヒット曲に人気の大半が集中している。この部分を、恐竜の頭に例えてショートヘッドという。それに対して尻尾(テール)には、あまり人気のない曲や全然知られていない曲がずらりと並んでいる。このテールはものすごく長くて、たとえばiTunesでダウンロードできる音楽は一二〇〇万曲を超えている(二〇一〇年現在)。

これまでのレコード店は品ぞろえに物理的な限界があったから、ショートヘッドで商売するしかなかった。アメリカの典型的な音楽小売業者では、上位二〇〇タイトルで販売数の九〇%を占めている。こういう商売では、有象無象のロングテールの作品はこの世に存在しないのと同じだった。

ところが、ハードディスクの記憶容量が飛躍的に増大したことで、インターネット上のレコード店は在庫をほぼ無料で保管できるようになった。だったら、販売予測や損益分岐点なんか気にしないで、インディーズだろうが素人バンドのデモテープだろうが、どんな曲でも「店頭」に並べてしまえばいいーどうせタダなんだから。

途中省略

ロングテールは、音楽流通だけでなく制作サイドにも変革を促す。大手レコード会社がこれまでショートヘッドに経営資源を集中してきたのは、大ヒットでなければ投資資金(オフィスの家賃や社員の人件費、株主への配当)を回収できなかったからだ。彼らは全国のレコード店を組織化し、流通網を支配する事で効率的に商品を店頭に並べ、大規模な宣伝でマスマーケットを開拓しようと躍起になってきた。

ところがフリーなデジタル市場では、音楽の流通網は全ての制作者に開放されている。そうなると、これまでCDを販売できなかったインディーズも、自分たちの音楽をユーザーに届けることができる。彼らはもともと投資資金(コスト)が少ないので、限られたダウンロード数でもじゅうぶん元が取れるのだ(あるいは曲を無料で配信し、コンサートの集客につなげることもできる。)

 引用元:ロングテール 著者 クリス・アンダーソン,Chris Anderson 早川書房 

あともうちょいわかりやすくするためにショートヘッドとロングテールの関係を図にしてみました。

f:id:reon5653desu:20160824092726p:plain

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法p254の図を一部改変して掲載してます。

 

この本読んだ時にね、

 

「あっ、すごくいい時代来たな」って思ったんですよね。

 

これまでの時代たとえば物を売るんだったらショートヘッド目指さなきゃならなかったんですよ。なぜならそうじゃないと利益でないし活動も続けられなかったから。それはお金がない人やインディーズ、アマチュアのような人には難しいですよね?だから宣伝とか大々的に出来る大きい会社が強かった。

 

でも、ネットが普及してグーグルとかAmazonやアップルといった会社が出てきて、ロングテールでも続けられる仕組みが整いました。

 

例えば書籍とかね。今までだったら紙ベースでしたから、一冊だすだけでお金はかなりかかりました。印刷するのもそうだし、その本を書店に流通させなきゃなりませんでしたからね。だから出版社とかお金がある人しか本を出すことはできませんでした。しかもそれで数百部とかしか売れなかったら大赤字です。おそらくその作家さんは2冊目の本を出すことは出来ないでしょう。小さい出版社なんかは大打撃です。

 

でも、今は電子書籍のように本を出すといっても印刷も配送も必要なく本を販売することができるようになってます。一度作ってしまえば在庫を管理する必要もありません。データですから買ってもらうのはネット上でポチッとダウンロードしてもらえばいいだけ。元手はほとんどかからないので数百部とか売れるだけでも十分利益を出すことはできるというわけです。(生活していけるかどうかは別)赤字になることもほとんどないでしょう。

 

そして、自分が書きたいジャンルでまた本を出すことも出来ちゃいます。仮にそれが売れなくても問題ありません。何度も言うように在庫管理もしないし印刷や配送するお金もかからないので損益を計算しなくていいからです。ネット上に放置しておいてたまーに売れている。そんな状況が許されるわけですね。

 

こんな感じの事例とロングテールの仕組みをこの本ではあれこれ説明してくれてます。結構分厚いですが、わかりやすい本なのでオススメです。

 

図書館で借りれるので興味がある方は読んでみてください♪

 

 

ご存知、女優の小泉今日子さんの書評集です。彼女は2005年から2014年まで読売新聞の読書委員をつとめられていました。本書はその10年間の書評をまとめたものです。

 

人の書評を読むってなかなかないんですが、小泉さんの書評はご自身の思い出やその時々の考えを垣間見ることが出来てとても興味深いです。

 

本の内容もそうですが彼女の感性とでも言いますか、そういうものを楽しみにしていた読者の方も多いんじゃないかな?ガッツリ本の内容を評価することを期待している方にとっては期待していたものとは違うかもしれませんが、僕は「こういう視点で本を読んでいるんだな」という彼女の個性を感じることが出来てとても面白かったですね♪

 

 

 

回避性パーソナリティ障害について書かれた本です。この本は読んでていて非常に参考になりましたね。なかなか社会に出れないとか、人間関係を避けてしまう人の中には関係がある内容かもしれませんし、ニートやひきこもり系の方達にも参考になる一冊だなーと思いました。詳しいレビューはこちらに書いているので、読んでみてください♪

 

 まとめ

8月はちょっと読書数が少なかった気もしますが、その中で自分が面白かったなと思う本をご紹介してみました。9月も本は引き続き読んで、その中で面白い本があれば紹介していきたいと思います♪

 

それでは今回はこの辺で!!

最後までご覧いただきありがとうございました!

次回もよろしくお願いします!!