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日記から読んだ本や映画の感想、時事問題まで綴るブログです。弱者の戦い方、この社会がどうあるべきかも書いていきます。

福岡旅行1日目。おじさんの現実逃避の旅が始まる。

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つい先日、2泊3日の日程で人生初の福岡旅行を決行した。実家でうだうだする日々に嫌気がさし「どこか遠くへ行きたい!」と現実逃避の思いがむくむくと湧き上がってきたからだ。

 

「どうせなら西へ行きたい。そうだ、福岡へ行こう!」

 

なぜ、福岡なのかは定かではないが、まだ見ぬ土地に足を踏み入れたいというのはあったかもしれない。もちろん屋台文化や、博多ラーメンや辛子明太子など魅力的なご当地グルメに惹かれていたというところもあっただろう。

 

僕は実家暮らしのフリーター兼無職を往復するノーマネーな日々だが、なぜ福岡に行けたのかというと、格安旅行会社のpeachがやっていたセールで、成田と福岡の往復旅行券を1万円程度でゲットすることができたからだ。peach様に感謝!

 

その他にホテルもなるべく安く済ませ、交通費や食費なども贅沢をしないけど、そこそこ観光を楽しめるレベルで計算したところ、今の僕の貯金額でもとりあえず大丈夫だろうという結論に至り、福岡に行くことにしたというわけだ。

福岡旅行へ出発!

peachのセールでは、羽田空港発の便はなく成田空港からだったため、まずは成田まで電車で1時間半かけて向かった。フライト時間は8時55分。起きたのは5時前。こんなに朝早く目覚めたのは久々だったが、福岡への現実逃避の旅に興奮していたのか、目覚ましの音が鳴った直後自然と目が覚めた。

 

この日はあいにくの雨だったのだが、天気予報で確認していたので特に問題はなかった。だが、敵は予想外のところからやってくる。そうBENNI(便意)だ。電車に揺られること10分ほどしたところで、やつが蠢き出した。

 

「次の駅で降りるか降りまいか…」

 

これまで何度も命のやり取りをしてきた僕にはわかる。一瞬の判断ミスが命取りだ。これはもう次の駅で降りるしかないだろうと、素早い決断を下したものの、この電車は急行で、ついさっき駅を出発したばかり。次の駅に着くまで数分はかかる。なんてことだ!!

 

どうにか気を紛らわそうと電車の窓から遠くを見つめること数分、次の駅に到着すると冷静な顔を装いトイレへと駆け込んだ。入った個室が和式というサプライズに心が折れかけながらも、どうにかアクシデントを乗り越えた僕は、再び電車に乗りこみ無事成田空港まで到着したのだった。(便所は全て洋式にしてくれ!!)

 

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成田空港の様子。平日ということもあって人はまばら

 

格安航空の飛行機に乗るのは初めてだったのだが、フライトは特に異常もなく、二時間程度の空の旅だった。平日で朝早い便ということもあって、機内はかなり席に余裕があったと思う。(僕の隣とその隣の席も空いていた)

 

窓際の席だった僕は終始外の景色を見るか、本を読むか、眠るかしながら過ごした。窓から見える外の景色は、やはり非日常的で楽しい。真っ白な雲の中に飛び込む感じは、つい先日見た『天空の城ラピュタ』を思い出した。

 

福岡空港に到着!博多ラーメンを食う!

そんなこんなで、2時間弱のフライトを無事終えて福岡空港に到着した。ここから空港直結の地下鉄で博多駅に向かう。

 

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 博多駅。かなりでかい

 

それにしても、驚くのは福岡空港のアクセスのよさだ。博多や天神、中洲といった有名なスポットは全て福岡市内にあり、飲食店や洋服店などが充実しているのだが、いずれも空港から地下鉄で15分以内で行くことができる。福岡市は非常にコンパクトな街なので、その気になれば、朝飛行機で福岡空港に飛び、福岡市内で食や買い物を楽しんで、また東京に帰るみたいな日程を組むことも十分に可能だろう。

 

博多に到着した僕は、まずはベタに「福岡といえば豚骨ラーメンだろ!」ということで、事前に雑誌でチェックしておいた博多のラーメン屋に向かう。

 

向かったのは博多駅から10分程度の場所にある『一双』という店だった。まだ、僕がついたのはお昼休み前だったと記憶しているが、すでに店の前には行列ができていた。普段なら行列を見ただけで、心が折れかけるのだけどやはり旅のテンションは違うのか、僕は行列の最後尾について自分の順番が来るのを待つことにした。

 

並ぶこと15分程度だっただろうか。いよいよ僕の番だ。店員さんにカウンター席に通され席につく。店内には豚骨の臭いにおいが漂い、カウンターの奥の調理スペースでは寸胴の中で白濁スープがグツグツと煮込まれている。既に鼻と耳と目が豚骨ラーメンにジャックされてしまった。

 

もちろん、今や食べようと思えば日本中どこでだって豚骨ラーメンを食べることはできるだろうし、何を大袈裟なと思う人もいるかもしれない。でも、やはり「博多で食べる豚骨ラーメン」には何かこう特別感がある気がする。

 

僕はグルメでもなんでもないので、あまり細かいことは言えないのだが、スープと麺がよく絡み、意外とこってりし過ぎてなくてズルズルと一気に食べてしまった。シンプルに「うまい博多ラーメン食べられた!」ので嬉しい。福岡一発目の食事から正解だった。

 

高速バスで大宰府へ!

ラーメンを食べた後は、太宰府へ向かうことにした。事前に博多からの行き方を検索しておいたのだけど、どうやら高速バスなら一本で太宰府の駅まで行けるとのこと。バスターミナルは博多駅のすぐ近くにあるので、そこから乗車。50分程度で到着。

 

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太宰府駅から太宰府天満宮に続く参道

 

太宰府といえば、やはり学問の神と言われる菅原道真で有名な『太宰府天満宮』だろう。この日は平日で、雨が降ったり止んだりの不安定な天気だったためか、参拝客は少なめだったけど、それでも若い観光客や年配のご夫婦など、様々な年代の人たちがお参りに訪れていた。おそらく、現実逃避の無の者は僕ぐらいかもしれない…。

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太宰府天満宮

 

学問の神で有名な太宰府天満宮だが学問以外にも、至誠・厄除けの神様としても崇められているらしい。とりあえず「僕を含めた無のものたちの人生に幸あれ!」とお願いをしておいた。きっと神様は無の者たちにも微笑んでくれるに違いない。(僕たち自身が厄として払われないことを願う!)

 

境内を一通りうろちょろした後は、太宰府駅から天満宮に至るまでの参道にあるお店をプラプラと見て回った。

 

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驚くことにこんなところもにもスタバことスターバックスコーヒーがある。見てもらうとわかるように、外観が非常におもしろい造りになっていて、僕以外の観光客も物珍しいのか写真をパシャパシャと撮っていた。

 

とても印象に残ったので、後で調べてみたところ、どうやら建築家の隈研吾さんが設計したらしい。

 

建築家 隈研吾氏により「自然素材による伝統と現代の融合」というコンセプトをもとに設計されました。建築家 隈研吾氏により「自然素材による伝統と現代の融合」というコンセプトをもとに設計されました。

引用元:太宰府天満宮表参道店|スターバックス コーヒー ジャパン

 

これが洋風な外観のスタバだったら街の雰囲気から浮いた存在になっていただろう。和テイストを保ち太宰府という伝統ある場所にうまく溶け込ませつつ、目を引くデザインで観光客の注目を集めていた。

 

どうやら中もけっこう面白い設計になっていたみたいで、お店に入らなかったのはちょっと後悔。もし、今度行く機会があればコーヒーでも飲みながら中のデザインも楽しみたい。

 

太宰府は雰囲気も含めて、とても印象に残る場所だったのだが、特に僕の記憶に焼き付いているのが『太宰府バーガー』である。

 

参道から一つ路地に入ったところにある『筑紫庵』というお店で食べられる、いわばご当地グルメといったところだろうか。

 

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この太宰府バーガーはとにかく食べ応えがある。サクッとした食感のでっかいバンズで、大きい唐揚げとどっさりのキャベツを挟み込んでいる。そして梅ソースがいいアクセントとなっている。唐揚げと梅ソースのコラボなど普段は考えもしないけど、これがまたよく合うんだ。

 

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他にも合格バーガーや筑紫庵バーガー、博多バーガーといくつか種類があるので、機会があれば全食コンプリートしたいところだ。

 

そんなこんなで太宰府に数時間滞在し、今日泊まる予定のホテルに向かうため再び博多へ。今回は電車とバスを乗り継いで博多に向かったのだが、正直乗り換えがめんどくさかった。博多〜太宰府に行くなら高速バスで行くのが一番楽でいいと思う。

 

博多〜中洲の屋台へ

再び博多に戻りホテルにチェックイン。この日は『ナインアワーズ』というカプセルホテルに泊まった。このホテルについてはまた別の記事で詳しく書きたいと思う。

 

この後は中洲にある屋台に行こうと思っていたのだが、さすがに一日中歩き回って少し疲れていたので、カプセルの中で少しだけ横になって休んでから行くことにした。

 

2時間ほどダラダラしてからいよいよ中洲の屋台へ。僕は中洲の屋台に以前から憧れがあった。なんと言えばいいのか、あのぼんやりとした灯りの下の、決して広いとは言えないスペースで少し窮屈な思いをしながら、他の人の雑談をBGMに酒と料理を味わいたかった。

 

そんな憧れを胸に抱きつつ、博多駅から電車で中洲のある中洲川端駅へと向かった。駅を出ると、すぐ近くを那珂川という大きな川が流れている。その川沿いの歩道に屋台街がある。

 

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博多やその近辺に屋台が増えたのは戦後のことだそうだ。かつて多くの都市でそうであったように、博多でも家や仕事を失った人たちが、屋台で料理を提供してお金を稼いでいた。多くの都市で屋台文化は廃れてしまい、福岡市でも屋台の撤廃が決まっていたそうだが、有志による行政への働きかけによって、屋台がなくなるのを阻止したらしい。

 

きっと、そうした人たちの努力がなければ博多から屋台文化は消え去り、今より少し魅力が足りない街になっていたかもしれない。古いものをなんでも残せばいいわけではないが、古いものは他の都市との違いを生む。現に、僕はこの屋台での食事を体験したくて福岡まで訪れているわけだ。当時の人たちにはきっと先見の明があったに違いない。

 

そんな屋台だがこの日は雨ということもあったのか、どうも数が少ないように感じた。晴れの日の状況を知らないのでなんとも言えないが、屋台エリアというにはちょっと寂しい気がする。今度は晴れの日に来て確かめたいところだ。だが、雨にも関わらず、営業している屋台はおおむね盛況でだったように思う。屋台好きには天気はあまり関係ないのかもしれない。

 

いくつかの店を外から眺め、一つの屋台の前にいた店員であろう男性に「入れますか?」と声をかける。どうやら一人分の席なら空いているようだ。僕の両隣はカップルだった。他の席もほとんどが二人連れ以上の客ばかりで、予期せぬタイミングで孤独なおっさんであることを突きつけられた。あぁ、寂しい…。

 

まぁ、気を取り直して屋台を楽しもう。この屋台は男性が3〜4人で運営しているようだ。1人はカタコトだったので、おそらく外国の人かな?店を切り盛りしている店長らしき人が注文にハキハキ応えながら、料理をテキパキと作っている。僕にはできそうもない芸当だ。

 

そんな様子を眺めつつ、隣のカップルが食べ物を交換する姿を間接視野で正確に捉えながら、僕はまずハイボールともつ煮込みを頼んだ。

 

「かぁ〜五臓六腑に染み渡るぜ!」

 

と言いたいところだったが、流石に1人でそのセリフはやばいので心の中でつぶやいた。多分、お酒の味も料理の味もとびっきりうまいというわけではないとは思う。でも、なせか屋台での飲み食いはいつもに比べて多幸感があった。きっとこの日の寒さや、屋台の雰囲気が加味されてのものだったのだろう。忘れ難い時間であった。

 

その後も、お酒を何杯か注文し焼き鳥を頬張りながら屋台の雰囲気を楽しんだ。今回は1人だったが、次回は誰かと一緒に話をしながら飲み食いするのも楽しいのかもしれない。まぁ、限界中年おじさんにその次が来るのかはわからないが…。

 

次の日は、朝から福岡の北の方を回る予定があるので、あまり飲みすぎないようこの一軒で屋台はおしまい。

 

ちなみに、僕も行くまでは知らなかったのだが、福岡市にはいくつか屋台の密集しているエリアがある。有名なのは今回僕がいった中洲にある屋台エリアだが、実は天神駅周辺にも屋台は多い。全てのエリアを合わせると2021年の10月現在で店の数は100件を超えるそうだ。(福岡屋台 | 福岡・博多の観光情報が満載!福岡市公式シティガイド よかなびより)

 

提供される料理も店によって様々なので、食べるのが大好きな人はひたすら屋台だけを回るみたいな楽しみ方もできるかもしれない。

 

屋台から出た後は、ちょっと散歩しながらその辺を歩くことにした。中洲は繁華街として栄えていて、いわゆる「夜のお店」も多くある。僕は酒に酔った勢いでこうした夜の歓楽街を練り歩いて、色々と観察をしながらひたすらキャッチの人の誘いを丁寧に断るということを時々やる。

 

店に入る気など毛頭ないくせに「すいません!また次お願いします!」と丁寧に誘いを断り、なるべく客引きの方の気分が悪くならないようにする。ふと、俺はなぜ九州まで来てこんなことをしているのか?と思いもしたが、夜の街をブラブラするのは楽しいのだからしょうがない。悪いことはしてないし。

 

そんないつものルーティンを終え、再びホテルに戻ってこの日は休んだ。

 

参考サイト、書籍

【公式】ピーチ | Peach Aviation

太宰府天満宮

太宰府天満宮表参道店|スターバックス コーヒー ジャパン

福岡屋台 | 福岡・博多の観光情報が満載!福岡市公式シティガイド よかなび