「ニートやひきこもりは働いてなくて憲法に違反してるから犯罪者だ!!」
という声をネット上などでたまに見かけます。犯罪者とは穏やかではありませんが、その人たちが声高に叫ぶのには理由があります。それは憲法で勤労の義務を負うという規定があるからです。
第二十七条
すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。
賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。
児童は、これを酷使してはならない。
引用元:日本国憲法
これを見ると「やっぱり働いてないニートやひきこもりは憲法違反じゃないか!!」と思う方もいるでしょう。でも話はそう単純なものではありません。
↑の脱社畜ブログさんの記事にも書いてあるのですが、
「そもそも憲法というのは国や国会議員、公務員が守るもの」
なんですよ。あくまで国とか公務員といった権力をもった人たちが変なことしでかさないように義務を課したのが憲法なんです。だから公務員でもないその辺にいる人(サラリーマンだろうがニートだろうが)には憲法を守る義務というのはないわけです。
じゃあなんで勤労の義務とか書いてあるのさ?それも脱社畜ブログさんの記事を読んでもらうとわかります。この規定はあくまで努力義務つまり「努力してくださいね。」というものなんです。
努力してくださいねと国民にお願いをしている。じゃあ努力してなかったらそれだけで憲法違反ですか??ましてや犯罪者ですか?そんなことないでしょ?
もちろん僕は努力をすることは必要だと思います。国っていうのは国民一人一人があってのものだし、みんなで協力して作っていくものだと思うから。僕もニートから抜け出して働いたことで得たものがたくさんありましたからね。
でも人それぞれできることが違うわけですし、立場も状況も違うわけです。だから僕は各々出来ることを少しずつやっていけばいいのだと思っています。
ニートの人だってひきこもりの人だってもしかしたら、何もしてないように見えても「社会に貢献したい」と思っている人もいるかもしれない。「今は動けないけどいずれは」と考えている人もいるかもしれない。働いてないけどカウンセリングとかは受け始めているのかもしれない。
病気の人だっているでしょう。精神的に疲れてしまった人だっているでしょう。一時的に休んでいるだけなのかもしれない。姿は見えないけど必死でもがいているのかもしれない。その人たちに向かって「お前は犯罪者だ。」っていうのってどうなんですか?しかもそれは事実ですらない。
誰かからいきなり犯罪者呼ばわりされるのってあなたならどう思いますか?すごくショックだし傷つきませんか??僕はまだ知識がなかった時にこの言葉を目にしてへこみましたよ。「俺は犯罪者なのか?」ってね。
仮に友達とか家族や知り合いが何らかの事情で働けなくなったらどうなんでしょうか?その人に対して声高に「お前は憲法に違反している。お前は犯罪者だ!!」なんていうんでしょうか?僕はそっちの方がおそろしいですよ。
もちろん「いやっ、それでも働いてないやつを俺は受け入れられない」という人もいるでしょう。不寛容ではあるとは思うけどその考えは否定しません。人が人のことをどう思うかは自由なので。
ただ「ニートやひきこもりは憲法に違反しているから犯罪者だ!!」というのは理屈として間違ってるので、それを根拠に人を犯罪者呼ばわりはしないでください。無意味に人を犯罪者呼ばわりして傷つけないでください。それだけはお願いしたい。
そんなことしたって誰も得しないじゃないか。
ニートや引きこもりの方々へ
本当は僕この記事を書くつもりはなかったんです。僕自身は憲法の規定が努力義務であることも知ってたし、ましてや憲法違反だとか犯罪者じゃないってわかってたので。脱社畜ブログさんのように「ニートは憲法違反じゃない」と書いてくださっている方もいますしね。
でももしかしたら僕と違って今なかなかニートやひきこもりから抜け出したくても抜け出せなくて、その人たちが誰かから「お前は憲法に違反している。だから犯罪者だ」とか言われて傷ついてるんじゃないだろうか?ショックを受けてるんじゃないだろうか?なんて思ったので今回の事をブログに書きました。
たまたま僕のブログを見てくれた方や読者の方の中にももしかしたらそういう人たちがいるんじゃないだろうか?なんて事を想像しました。そしてそれはおかしいじゃないかとも思いました。
「あなたは犯罪者なんかじゃない!!」
だから誰かからそういわれてももう気にしないでください。スルーしてください。自分は犯罪者ではないのだと。必要のないダメージを受けなくていいんです。
そして少しずつ出来ることから始めていきましょう。一人ずつ現状も違えばできることも違います。どうしても無理ならうまく人に助けをかりながらやっていけばいいんです。
あなたが少しでも前にそしていい状況に向かっていくことを願っています。
それでは今回はこの辺で。
最後までご覧いただきありがとうございました!
次回もよろしくお願いいたします。