オバログ

日記から読んだ本や映画の感想、時事問題まで綴るブログです。弱者の戦い方、この社会がどうあるべきかも書いていきます。

ニートやひきこもりの親世代に僕が言いたいこと。

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僕は現在実家暮らしで時々短期のバイトなどしているニートちゃん状態の人間ですが、あまり父親と仕事の話をする事はありません。っていうか話せないようになりました。

 

というのも父親と仕事の話をするといつも「イラッとしてしまうからです。」

少し愚痴になってしまうかもしれませんが、父親と仕事の話をすると大抵「だれだって苦しい思いをして働いている」とか「仕事ってそんなもんなんだよ」とまるで自分が仕事の事を全てわかりきったような口調で語ってくるからです。そしてそれが常識でありお前もそれを守らなければならないといった感じで押し付けてきます。僕はそれが嫌で嫌で仕方がなかったんです。

 

もちろん、父親の仕事人としての経験を馬鹿にするわけではありません。同じ企業で大学を卒業してから定年まで勤めあげた典型的な会社人間としての生き方を僕には真似できそうにもないですし立派だと思います。父親として母や家族のために一生懸命働いていてくれたことには感謝しかありません。

 

ただ、逆を言ってしまえば「父親の経験はその会社の中の経験でしかない」とも言えるでしょう。同じ企業の中で40年近く働いていればその企業の風土にすっかり染まりきっているといってもいい。つまり外の世界の事は知らないし一本の道しか知らないわけです。ましてや父が就活をしたのはもう40年以上前の話。

 

当時と今では何もかもが違います。業界はまぁあまり変わらないかもしれないけど職種もそうだし、景気も右肩上がりの時代と今では全然違います。おそらく父は今の就活がどういう流れで行われているのかさえイマイチわかってはいないはずなのです。

 

心配はなのはわかります。息子が働いていない様子を見れば父親として何か言いたくなる気持ちもわかります。僕も多分そうすると思うけどでもアドバイスの仕方みたいなものってあると思うんですよね。

 

この先どーすんだ??っていう質問は嫌い。

父親からすれば「このまま仕事をしないと食べていけませんよ」というニュアンスを含めた質問だと思います。あえていいましょう。「んなことたぁわかってるよ!!」

ニートやひきこもりの人がなーんにも考えられない人間だと思っているんでしょうか??いやっ、違います。逆です。むしろ誰よりも社会と自分の立ち位置を比べて今の現実を思い知り絶望したり落ち込んだりしている人が多いのがニートやひきこもりの人だと言えるでしょう。(例外はいますよもちろん。)

 

「この先どーしよう??」

 

僕は一応就活なんかもしているのでこの先どうしようとは思いませんが、何年もひきこもったりニート状態で過ごしている人にとってこの質問はもう自分の中で何回も何回も繰り返ししている質問です。頭の中でこの質問をしまくりです。グルグルグルグルと駆け巡ってます。将来の事もかなり考えています。一番考える事はやっぱ老後のことでしょう。両親がいなくなった後自分はどうするのか??特に周りに支援者もいないような家庭の人の場合そのことに頭を悩ませている人は多いはず。ただ、自分じゃなかなか答えが出ない、動き出せないなんていう人が多いんです。ここ勘違いしちゃいけない。

 

「何にも考えていないわけではない。自信ががなかったりあるいは動き出す術や方法などを知らない」

 

でも、親御さんによっては「この先どーすんだ?」とニートやひきこもりの人が既に自分で何回も問いかけまくっている問いをさらに問いかけるのみです。それは多分いたずらにニートやひきこもりの人の不安をあおるだけじゃないかなと思います。圧迫しているに過ぎないんですよ。ほとんどのニートの人はこの先どーしたらいいかわからなくてその場で足踏みをしてしまっているような状態なわけです。この場合やるべきことは一歩前にすすむための踏み出し方だったり、あるいは自信を持てるような具体的な施策でしょう。

 

でもほとんどの親御さんの場合アドバイスのようでアドバイスにすらなっていないです。だって具体性がないんだもん。ただの投げかけで終わってしまっているにすぎません。もしくはもう完全な放置プレーね。

 

親御さんは子供の苦悩を理解しようとしてますか?

世の中には知らないことが沢山あります。僕もそうですしこれを読んでいるあなたもそうでしょう。そして、経験豊富であるはずの僕らの親世代またまたそのまた上の世代の人だって知らないことは沢山あるはずです。

 

ニートやひきこもりの件に関していえば「ただの甘え」とか「ただのごく潰し」とか「何にも考えずに怠けているだけ」という世の中の誰かの意見にのせられてませんか?決めつけてませんか??知らないのに知っているふりをしていませんか?

 

自分の子供がニートになった理由、ひきこもりになった理由を本当に理解しようとしていますか?学ぼうとしていますか?彼らが何に悩み何を不安に感じ何をしてほしいかその求めに気づこうとしていますか?何となく分からないですまそうとしていませんか?

 

子供に働けと言いますがでは、子供が働く際に何をすべきかご自身では理解しているでしょうか??現在の就活事情は理解されてますか?いきなりニートやひきこもりだった人が企業にいきなり履歴書送って採用されるでしょうか??じゃあ、どうすればいいでしょうか?具体的に彼らをサポートしてくれるような団体だったりを調べたことはありますか?

 

とこんな感じでめちゃめちゃ疑問点は出てきます。多くの親御さんはこれらのことに答えられないはずです。ただ、それは別に悪いことだとも思いません。ただ、せめて「自分はニートやひきこもりのことについて何にも知らない」ということは認識してほしいのです。そしてここからが大事です。

 

知らないのにアドバイスをしてはいけない

自分がサッカーの練習をしていていきなり自分の父親に「ここはこうした方がいいよ」なんて適当なアドバイスされた自分自身どう思いますか??そんで理由を聞いたら「いやっ、何となく人に聞いて」とか「俺はこうやって練習したからさ」なんてこと言われたらどうでしょうか?しかも父親はサッカー部であったわけでもチームにも所属してない人だったとしたら。僕なら「適当なアドバイスしないでくれ!!」と心の中でつぶやきます。

 

学んでいもいない、知ろうともしていない人の適当なアドバイスなんて百害あって一利なしです!!変な考えが吹き込まれてむしろ迷ってしまう。まぁ、仮に経験者のアドバイスならば聞く価値はあるかもしれません。同じような体験をしたのならば少なくともその悩みや苦しみに対して共感することができるからです。気持ちに寄り添ってくれるだけでも時には大きな支えとなるということを経験したことがある人は多いのではないでしょうか?

 

ただ、経験したこともない。学んだ事も知ろうとしたことも理解しようとしたこともない。そんな人がアドバイスをしてはダメです!!そこにはただその人の主観的な適当なアドバイスしか生まれません。おそらくブレッブレでどういう方向に導きたいのかすら決まっていないその場限りの適当なアドバイスです。それはいたずらにニートやひきこもりの人を不安にさせるにすぎません。

 

アドバイスをしたい気持ちはわかりますが、分からない学べないのであるならばそこは口を出してはいけないと心得ましょう。もちろん、心配する気持ちはわかります。分かりますが場合によってよりニートやひきこもりの人を追いつめてしまう可能性があるということも理解するといいでしょう。

 

分からなければ相談すればいい

ニートやひきこもりの親御さんまたはそのご家族に言いたいのは「分からなければ相談しようぜ!!」っていうことです。今の時代は行政にも相談に乗ってくれるところはあるでしょうし、NPOなど支援団体は沢山あります。ネットでも検索は可能ですし書籍でもニートをやひきこもりを支援しているような団体が出している物があってそこに連絡先が載っているケースもあります。つまり探そうと思えればいくらでも相談先は探せます。

 

親御さん自身がどうしてもニートやひきこもりについて理解のであるならばこういってみてはいかがでしょうか?

 

「俺(私)は君と同じ立場になったことがないし、生きている時代も違うから全てを理解するのは難しい。でも、君が苦しんだり悩んだりしているのはわかっている。今では相談機関もあるみたいだし、一人で悩まないで相談してみるのもいいんじゃないかな?」

 

まぁ、これは一つの例ですが親御さんにこう言ってもらえたならニートやひきこもり本人も親御さんの意見を受け入れやすいのではないでしょうか。その時に相談機関のチラシなんかも渡してあげるといいかもしれませんね。とりあえず見るだけでいいから見ておいてとなれば少なくともお子さんの中に「相談できる機関がある」ということを認識してもらうことはできます。

 

もちろん、一番は本人から動き出すことなのでしょうが長い年月ニートやひきこもり状態でいる場合なかなか一歩踏み出すことが出来ないのが現実です。社会に出る事へのハードルがメチャメチャ上がってしまっている可能性が高い。じゃあ、せめて踏み出す前段階の準備をしてあげるっていうのもアリじゃないでしょうか?具体的には、

 

  • 相談機関にて親御さんだけで話を聴いてみる
  • 支援団体のセミナーなどに参加してみる
  • ニートやひきこもりの親の会などに参加してみる

 

といったところかな。その他にもあるとは思いますが、簡単にできる事といえばこんなところかなーなんて思いますね。もちろん、チラシを子供に渡すとかそういうことをしてもいいでしょう。

 

そうやって相談をしたり親御さんの階に参加する過程でニートやひきこもりの事をより知ることができるかもしれません。自分の子供が何に悩んでいるのか?どうすると不安を解消できるのかなどなど学べることは沢山あるはずです。親御さん同士で会話をする事で親御さんの不安を解消できることもあるでしょう。少なくとも全く知らない状態よりは前進するはず。忙しい方も多いとは思いますが、親御さんも出来る事から始められるといいでしょう。

 

ただ、一つ言っておきたいのは相談機関も一長一短です。完璧なところは多分ないというのは認識しておいた方がいい。あるいは親御さんにとってはよさそうでも子供さんにとっては感じることはまた別かもしれません。

 

できれば、親御さんだけで相談機関を決めずお子さんとも相談した上で相談してもらうところを決めるといいでしょうね。一方的に決められてしまうのではやはり子供からすると「なんだよ!!」ってなりますから。そこは子供だからということではなく同じ一対一の人間としてしっかり意見を交換して決める事を念頭に置いておきましょう。

 

逆にニートから親御さんに出来ること

 

「人は他人のことなんて完全には理解できない」

 

というのが僕の考えです。理解しようとしても100%その人の事を把握できるなんてことはまずないはずです。それが親であれ子であれ兄弟であれです。

 

親御さんからするとニートやひきこもりの状態で悩んでいるあなたに対して「理解できない状態」であるケースも多いと思います。それなのに余計な口出しだけしてきてより気まずくなってしまったり距離を置きたくなるなんて事もあるはずです。

 

もちろん、そこには親御さんが理解しようとしていないということもあるとは思いますが一方でニートやひきこもり側からの「理解してもらおう」という配慮も少し足りないのではと僕自身の経験からも思いました。

 

僕はガチでニートで家からほとんど出れなかった時にはただただ部屋に閉じこもるばかりで親に「自分が何に悩んでいる」とか「自分がどういうことに苦しんでいる」とかを伝えなかったことで親自身も僕に対しての理解がなかなか進まなかったんじゃないかななんて思うわけです。

 

ただ単に理解してほしいと思っているだけでは理解されません。自分からも理解されようとする姿勢を見せるのも必要だったなと今では思います。親御さんにアドバイスをもらうのが難しいのならば、

 

「どこか自分が相談できるような団体や相談機関なんかがあれば教えてほしい」と聞いてみたり、あるいはネットでそういうところを自分で探してみて「はじめは不安だから最初の相談では一緒に行ってほしい。」とお願いしてみるのもいいかもしれません。

 

まぁ、おやじさんとは気マズい人が多いと思うのでお母さんと行くといいかな。僕の感覚では父親というか男というのは上の世代に行けば行くほどガッチガチに凝り固まって違う考えを受け入れようとしませんから(全員じゃないですけどね)

 

まだ母親の方がそういう意味ではキャパが広いような気がしています。不安な人は最初だけでも母親に同行してもらうといいかもしれませんね。

 

最後に

ニートやひきこもりの親御さんが自分の子供の考えを理解するために参考になりそうな本をご紹介しておきます。

 

 

こういう本を読んでみるだけでも少しニートやひきこもりに関する理解っていうのは深まると思います。少なくとも無知ではなくなるはずです。本の内容が全て正解とまではいきませんが、少なくともこれからニートやひきこもりのお子さんと接する際のヒントにはなるでしょう。図書館などで借りてもいいので一度読んでみて理解を深めてみてください♪

 

 

それでは今回はこの辺で!!

最後までご覧いただきありがとうございました!

次回もよろしくお願いします!