2017年の年末、ありがたいことに欲しいものリストからプレゼントをいただきました。本当にありがとうございます!!
参考記事: 久々に欲しいものリストからプレゼントが来ましたー♪ - ニート気質な僕の生きる道
頂いたのは『脳が冴える勉強法』という本で、 現役の医師で脳神経外科医として活躍している築山先生が書かれたものです。
読もう読もうと思っていたのですが、年末年始色々バタバタしていたこともあり、なかなか読めずじまいだったのですが、つい先日ようやく読了。そんでこの本を読んだ感想は、
「内容自体は凄くシンプル。でもこれから何か勉強をしようと思っている人であれば読んでおいて損はない一冊だな。」
というものでした。
まずこの本すごくわかりやすいんですよね。脳についてとか勉強法とかってなんだか固い内容になったり、専門用語が出てきて分かりにくかったりするじゃないですか?だけど、築山先生の文章は、なるべく専門用語を多用せず読者が読みやすくなっています。この本の自体が読者にとって勉強しやすくなってるんですよね。そんで素人からしたらチンプンカンプンになりそうな脳の働きについても、たとえ話などをうまく活用されていて「なるほど、そういうことか。」と読めば納得する感じになっています。
また本書の具体的な内容としては「脳を覚醒させる方法」や思い出しやすい記憶を作る「ノート術・読書術」など効率よく勉強するための方法が盛りだくさん。ぶっちゃけもっと若い時にこの本と出会っていたら、僕ももっと効率よく勉強出来ていたんだろうなぁと思いました。自分自身は色々ともったいない勉強の仕方をしていたんだなぁということを実感しましたね。
ちょっとだけ内容をご紹介
本書の内容は先述したように「これから何か勉強をしたいと思っている人が読んでおいて損はない」内容です。ではいったいどんなことが書かれているのでしょうか?ほんのちょこっとではありますが、ご紹介してみたいと思います。
まずは脳を目覚めさせよ!!
あなたは勉強をする時に、「よし、今から勉強するぞ!」といきなり机に向かって本を読んだり、ノートをとりはじめたりするでしょうか?もしかしたらそのやり方だと少し効率が悪い勉強方法になってしまうかもしれません。
というのも、スポーツをする前にウォーミングアップが必要なように脳にもウォーミングアップが必要なんですね。脳は最初から覚醒しているわけではなく、段階を踏んで徐々に覚醒をしていくわけです。当然、脳の覚醒度が高い方が勉強も効率よくすすみます。
ですから、まず初めにやるべきなのは「脳をしっかり目覚めさせる、覚醒させる。」というわけです。ではいったいどうすれば脳は覚醒するのでしょうか?本書では次の3つの方法をおすすめしています。
- 体をよく動かそう
- 作業的なことをしてみる
- 強すぎない緊迫感や、切迫感をうまく利用する
一つずつ簡単に説明していきます。
まずは体を動かすということ。勉強なのになぜ体を動かすかのか?疑問に思う方もいるかもしれません。その理由については本書の文を引用してみます。
体を動かす運動系の機能は、脳の表面中央付近に広く分布しています。その機能を働かせることは、脳の表面中央付近に血液を送り込むことにつながる、と考えてください。その結果、脳全体に血液が巡りやすくなる、という原理です。
引用元:『脳が冴える勉強法 覚醒を高め、思考を整える』p17 著者 築山節 NHK出版
体を動かすこと=脳に血流を送り込むというわけですね。脳も体の臓器であるわけですから、血液がしっかりめぐっていなければ、いい働きをすることはできないということですね。
ですから、これからあなたが何か勉強をするのであれば、いきなり机に向かうのではなくまず「体を動かすこと」をしてみてはいかがでしょうか?体を動かすといってもハードなことをする必要はありません。ちょっと散歩したりとかその位のレベルでいいと思います。
二つ目は作業的なことをしてみるということです。簡単な作業、例えば計算問題を解いたり、部屋の片づけをすると脳の回転が加速するように感じたことはないでしょうか?これは「作業興奮」という原理が関係しているのです。
脳の部位で言えば、作業興奮に特に関係しているのは、大脳辺縁系の中にある「側坐核」という小器官です。手を動かして簡単な作業をしていると、側坐核が刺激されて、軽い興奮状態が起こる。この軽い興奮状態が、脳が活き活きと働く状態をつくるのです。
引用元:『脳が冴える勉強法 覚醒を高め、思考を整える』p18 著者 築山節 NHK出版
側坐核っていうのは報酬系のシステムの一部になってます。報酬系はその名の通り、「報酬がもらえるから頑張ろう」っていう脳のシステムなんですね。脳っていうのは報酬がもらえるからこそ喜ぶわけです。そんで、脳にとって具体的な報酬は何なのかっていうと成功体験なんですね。つまり
- 計算ドリルを解く→「計算問題が解けた。やったー♪」と脳が感じて興奮する
- 部屋の片づけをする→「部屋が片付いた、本棚がきれいになった♪」と脳が感じて興奮する
という具合に成功したことに対して喜びを感じて脳は興奮するということです。この作業興奮の原理をうまく使って、脳を覚醒させ、その上で本格的な勉強に取り組む。これも効率よく勉強をするための方法となります。
三つめは強すぎない緊迫感や、切迫感をうまく利用するということです。
あと二〇分で家を出なければ、遅刻してしまう。しかし、そんなときに限って、準備ができていない。慌てて、顔を洗い、歯を磨き、髪を整える。いくつかの日課は省略し、カバンに必要なものを詰め込んで家を出る。そういうことをしているうちに、ごく短時間でもさっきまで眠っていた脳がバッと目覚めると思います。緊迫感や切迫感が脳に興奮をもたらし、活性度を跳ね上げるのです。
引用元:『脳が冴える勉強法 覚醒を高め、思考を整える』p21 著者 築山節 NHK出版
これはすんごく分かりやすい例ですね。確かに目覚めてボーっとしているときでも時計をパッと見て「ヤバい!!遅刻する!!」となった瞬間に、それまでの眠気が嘘のように吹き飛んで脳が目覚める。一瞬でシャキッとなって、出かける準備を始める。僕もなんどそういう経験をしたことか(笑)その時は確かに脳はすごく覚醒していた気がします。
とはいえ毎回のように遅刻をするわけにはいきませんよね?では、同じような緊迫感や切迫感をどうやって生み出せばいいのか?これに関しては「時間を制限する」ってことが大事になってきます。つまり「○○時までに○○しなければならない」っていう状況を意図的に作り出しましょうってことです。
勉強する場合で考えてみましょう。今日中に「英語の勉強を終わらせる」だと緊迫感や切迫感という点ではやや弱いかもしれません。この場合「11時~12時の間に〇ページ~〇ページの内容をマスターする」という具合に時間の制限をするわけです。すると、その時間内に終わらせなければいけないわけですから、脳は覚醒し、回転速度は上がり、結果として効率よく勉強をすることができるんですね。
あるいは学校の試験勉強を受けてる感じをイメージしてもらうといいかもしれません。「60分の間に答案用紙に書かれている問題を解かなければならない」ってなるとかなり緊迫感や切迫感あるし、脳の回転も上がるし、メチャメチャ集中するじゃないですか?まぁ、あそこまで切迫感つくると疲れちゃうかもしれないけど、それに近い感じを意図的に作るようにしてみる、そのために時間を制限するってことが大事になってきます。
最後に
こんな感じで、今回は『脳が冴える勉強法』に書かれている内容をほんのちょこっと紹介してみましたがどうでしょうか?「なるほど!」って思いませんでしたか?僕はメチャメチャ思いまして、ここ最近では本を読んだり、勉強する前には運動と簡単な作業と時間の制限をするってことを意識してやるようにしてます。結果として確かに以前よりも、勉強に集中することが出来ているし、内容の理解や記憶に関しても「以前よりもスムーズになってるな」っていう感覚があります。
ですから僕のように「これまで効率よく勉強できてこれなかったかも。」とか「もっと効率よく勉強していきたいな」と思う方にはおススメの一冊です。
学ぶこと、勉強することというのは一生ついてきますからね。つまり、「効率よく勉強する方法を身につける」ということは「一生もののスキルを身につける」ということでもあります。
闇雲に勉強をするのではなく、効率よく勉強する。僕らに使える時間は限られています。その時間を無駄にしないためにもぜひ本書から「効率よく勉強する方法」を学んでみてもらえればなと思います。きっとあなたの今後の人生において役に立つはずです。(気になる人は図書館とかで試しに借りてみてね♪)
それでは今回はこの辺で失礼します!