ここ最近、ふと「退屈だ…。何か虚しい」と思うことがあって落ち込んでいた。俺は今後何をすればいいかわからない。人生完全に迷子になってる。
そんな時にふと読んでみたのが『退屈の心理学』という本だった。
サブタイトルにもあるように退屈というものは人生を好転してくれるらしい。今のところ、自分が感じる退屈がどう人生を好転させてくれるのかが僕にはわからなかった。だから、この本を読んだ。この退屈で虚しい日々からどうにか抜け出したいと思ったからだ。
ただ、結論から言うとこの本に何をしたらいいのか具体的なことは書かれてはいなかった。となると、期待外れだと思うかもしれないがそうではない。なぜなら、退屈が自分にどんなメッセージを投げかけているのかが分かったからだ。かなり砕けた感じて言うと
「君は今何かに没頭したいけど、それができてない状況だよね。だから何か不快でしょ?」
というものだ。
何かをしたいという思いが僕の中には確かにある。だけど、その思いの対象がない。すぐにできるものがない。今の僕はそんな状態だ。だから退屈を感じて何だから心の中がモヤモヤしたり、虚しさを感じていると言うわけだ。
僕はまずこれを知って安心した。なぜなら、僕の中には何かに没頭したいという思いがある証拠だからだ。「そうか、自分にはまだ何かをしたいという前向きな気持ちがあるんだな。」と。
何かをしたいと思えなければ、きっと現状を変えることは難しいだろう。その原動力となる思いが自分の中にはまだ残っている。それを確認できたのはよかった。
だが、やはり具体的に何をすればこの退屈から抜け出せるのかを知りたくもある。でも、この本にその具体的な答えは書いてはいないということはすでに述べた。ただ、避けるべきこととしてはこう書かれてもいた。
「退屈は手近で目立つものでは解決できない」
手近なものとは何だろうか。例えばSNSなんかはそうかもしれない。スマホでパッと開けるSNS。確かに一時的な退屈しのぎにはなるだろう。タイムラインを追っているとあっという間に時間は過ぎる。だけど、それはあくまで一時しのぎにしかすぎない。時が経てばまた退屈を感じ虚しさに襲われる。そして、またSNSを開く。これではいつまでも退屈と追いかけっこをし続けなければならない。そして、その追いかけっこは永遠に終わらない。つまり、退屈を根本的に解決してはくれないのだ。
他にも一時しのぎになるものはこの世界に溢れかえっている。そして、それは広告などであらゆる方向からこちらにアピールしてくる。「あなたの退屈を埋めますよ」と。その誘いにはなるべくのらないようにしたい。まぁ、たまに息抜き程度にやるなら問題ないけど。
では、どうすればいいのか。その答えは外にはない。自分の中にあるというのがこの本の答えだ。
「自分はいったい何をしたいのか?何をするのか?」
すぐに答えは見つからないかもしれない。わかりやすい正解もない。自分と向き合い続けるのはきっとしんどいし大変だ。でも、それは退屈な日々と向き合うために必要なこと。
僕のように退屈を感じている人、虚しさを感じている人は、常に自分に問いかけてみてほしい。今は退屈を感じてない人も、ふと退屈だと思う日が来るかもしれない。そんな時は、安易な方法で退屈を紛らわそうとするのではなく、自分にとって何が重要なのかを把握する。それが退屈から抜け出す第一歩になるはずだ。