オバログ

日記から読んだ本や映画の感想、時事問題まで綴るブログです。弱者の戦い方、この社会がどうあるべきかも書いていきます。

引きこもりを隠すのではなくオープンにすること。偏見をなくすことで外に出やすくしていく。

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たまたまニュースサイトを見ていたら、引きこもりの子供を持つ親御さんが不登校や引きこもりに関するラジオ番組をやっているというのを目にしたんですよね。

 

 

この親御さんの目的は引きこもりに対する「周りの人たちの考え方や偏見を変えたい」からなんだけど、これってすごい大事なことだよなぁと。

 

わからないから偏見が生まれる

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これは引きこもりに限らずだと思うんだけど、人ってわからないものに対して恐怖を抱いたり、あれこれ勝手な想像をしたりすると思うんですよね。勝手な想像ぐらいならまだいいんだけどそこから時に偏見が生まれたりとかね。

 

特にひきこもりの人の場合っていうのは、自宅にいることがほとんどでその姿が表に出てこないことが多い。また、家族もその姿を隠してしまうことが多いです。おそらくそこには本人に対する気遣いや、「恥ずかしい」とか「馬鹿にされるのでは」といった世間の目を気にしてしまうことがあるからではないかと。そのため彼らが普段どんな生活をしていて、何を考え何に苦しみ何に戸惑っているのかがわからないわけです。

 

だから、引きこもって働いていないとか昼夜逆転でゲームばかりしているといった、表層的な情報をうのみにして「甘えてんじゃないぞ」とか「単に怠けているだけだろ」といった偏見やレッテル張りをしてしまう。

 

こうした偏見から生まれる社会の否定的な空気、拒否されている感覚というのが引きこもりの人から外に出るきっかけを奪うこともあるわけですよ。だってそうですよね。自分が否定される、拒否される、馬鹿にされる、そんな場所に自ら足を踏み入れたいと思うなんてことはまずないわけですから。

 

そうした偏見がますます引きこもりから外に出るきっかけを奪う。なかなか一歩踏み出せずに自信を失った引きこもりの人は外に出れなくなるといった負のループが生まれてしまうのです。

 

引きこもりのことを知ってもらう、それが次のステップにつながる

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そこで、冒頭の引きこもりの子供を持つ親御さんは「引きこもりを隠すのではなく、本人たちの存在をオープンにすることで少しでも知ってもらう」ということを選択したわけです。

 

それにより、少なくとも一度も引きこもりの人たちの考えや意見に触れたことがない、偏見を持った人たちにその声を届けられるようになった。

 

単に怠けているとか甘えているだけじゃなく、引きこもるにはそれだけの理由があること、当人は悩みを抱え自分なりに葛藤しあがいてもがいているのだということを知ってもらえるようになったわけです。

 

こうして今まで見えてこなかったこと、わからなかったことをオープンにしたことで、中には「ああ、引きこもりの人ってこんな風に考えていたんだな」と気付きを得た人が出てくると思うんですよ。それによって、少なくとも一方的な決めつけや思い込みによるネガティブなイメージが少しずつではあるけど変わっていく。

 

もちろん、いきなりガラッと変わるもんじゃない。一人、二人と偏見が弱まりそれが少しずつ広まっていく。そうやって、引きこもりの人が動きやすい空気、環境を整えていくこと。それが周りの人にできることであり、社会としてできることなのではないでしょうか?(もちろん本人へのアプローチも必要なのは大前提として)

 

ぶっちゃけ、引きこもりの人に「お前は甘えてるだけだ」とか「怠け者」なんていったところで、なーんも解決しませんよ。ほんとにそれで「よっしゃ、これから引きこもりやめます!」なんてなるわけない。それぐらいわかるじゃないですか。そうじゃなくて「まぁ、また元気になったら出てくればいいじゃん」って迎える体制を社会全体で作り上げていくこと。それが大事なのではないかと、今回紹介した記事を読んで改めて思いました。

 

まとめ

そんなわけで、今回はダイヤモンドオンラインの引きこもり関連の記事を見て思ったことをザーッと書いてみました。

 

引きこもった人には引きこもるだけの理由があるし、それを考えもせずに決めつけや偏見を持って彼らを攻撃することはますます彼らから行動力を奪ってしまうと思います。

 

それはとても悲しいことだし、社会にとっても決してプラスになることではありません。そうならないように、もっと引きこもっている人の考えや思いが多くの人に届いて、偏見や決めつけのようなものがなくなっていけばなと思っています。

 

参考記事:息子を想う母が始めた「引きこもりコミュニティラジオ」の伝播力 (ダイヤモンド・オンライン)