2022年9月7日(水)。以前から付き合いのあるコケシさんからのお誘いで、東京都練馬区江古田にあるbar moja2にて『人生限界バー』を行なった。
bar mojaとはいわゆるイベントバーだ。イベントを開きたい人たちが場所を間借りし、一日店長としてお客さんを接客する。その際、売上が一定額を超えたら、イベントを開催した人たちにも利益が入る仕組みになっている。
人気のイベンターだと1日でものすごい売上を上げる一方、全く人が来ない閑古鳥状態のイベントもある。イベンター自体の人気、人脈あるいは人を惹きつける企画力などによって、売上に如実に差がついてしまうので、ある意味わかりやすいといえばわかりやすい。
そんなイベントバーにて、我々限界中年たちがイベントを行った。果たして結果はどうなったのか?今回は備忘録も兼ねて書いていきたい。
天は僕らを見離した?
イベント当日。外はあいにくの雨模様。
「雨かよ…」
どんよりと曇った空と降り注ぐ雨を見上げながら、僕は気持ちが重くなった。サービス業において天候の悪さはお客さんの入りに直結するからだ。さらに、mojaの店長のFさん曰く、水曜日はお客さんの入りがあまり良くないとのこと。確かに、週の中日だし、翌日以降も仕事やら学業やらがある人も多いわけで、なかなか夜からのイベントに参加しようという人は少ないかもしれない。
それでも人気のイベンターやインフルエンサーのような人たちなら、まだ天気や開催日のハードルも乗り越えられる可能性はあるだろう。だが、この日カウンターに立つのは僕ら限界中年男2人だ…。パッと絵を想像してみてほしい。あまりにも引きが弱い。
「これはもしかして、売上最低記録を更新するのでは?」
そんな不安が頭をよぎる。限界だから何とかしなければと思ってこの『人生限界バー』を開いたのに、最低売上記録を更新なんてことになったらもう立ち直れない!限界を突破して地獄に落ちてしまう。それはあまりにも辛すぎるので、もし誰も来なかったらその時は、「自腹で酒を頼もう」と我々は決意をしていた。
人生限界バーオープン!!
そんなこんなで、ついに人生限界バーがオープンした。時間は17時〜22時の5時間。果たして人は来るのかどうか。それとも、僕らは江古田の地下で敗北の人生に敗北を重ねるのか?結果は?
「何人か来た!!」
Twitterなどで既にご存知の方もいると思うが、ありがたいことにコケシさんと僕の共通の知人など何名かの方が店に足を運んでくれた。また、途中から店長のFさんのお知り合いの方も何人か来てくださり、何気に店にたくさん人がいたように思う。正直、無の空間が5時間続くのではないかと思っていたのでホッとした。
お菓子盛り合わせ300円(通称限界弁当)意外に売れた。
閉店1時間ほど前には僕の知人のM氏も来店してくれた。M氏とは僕が数年前に開いた『ダメ男コン』という、ダメな男と合コンをしようぜというイベントの時以来の付き合いだ。ちなみに、このダメ男コンは女性を1人しか呼べず、後は男が5人とか6人とかで僕の不甲斐なさが露呈してしまうイベントになってしまったのだが、人の縁とは不思議なもので、M氏とはそれ以来時々オフ会をしてお酒を飲みに行ったり、メイドカフェで人生について語り合ったりしている。
そんなM氏は会社員で翌日も仕事があるし、江古田は通勤の通り道でもないのにわざわざ足を運んでくれた。なんと律儀な人だろうか。しかも僕とコケシさんにビールまで奢ってくれるという太っ腹ぶりだ。人の金で飲むビールはうまい!!M氏ありがとうございます!!今度肩でもお揉みします!!
それにしても色々なお客さんがいたせいか、話題があまり尽きることなくあっという間に時間が過ぎた気がする。プライバシーのこともあるので、さすがにお客さんたちと具体的にどういう話をしたかまでは伏せるが、「生活保護」「ニー株」「障害年金」「福祉」「限界シェアハウス」「借金」「労働はクソ」などなど香ばしい話題が大半を占めた。やはり、『人生限界バー』には限界ワードが引き寄せられるらしい。
人生限界バー終了!!
そんなこんなで時計を見るといつの間にやら22時になっていた。ありがたいことに、報酬まで頂き僕とコケシさんは店を後にした。
これで僕の限界人生が右肩上がりなんてことにはならないが、今回は人生初のイベントバーを開かせてもらっていい経験になったことは間違いない。また、機会があればこういうこともやるかもしれない。
もしこれを読んでる人でイベントバーでイベントを開催してみたい人は、お店に連絡してみるといいと思う。定期的に一日店長を募集しているみたいだし、丁寧に問い合わせればやり方の手順なども聞けるだろう。仮に、いきなり1人でやるのはハードル高いと思うなら、まずは今回の僕らのように誰かと一緒にやるのもいいと思う。
あるいはお客さんとして参加してみるのもいいかもしれない。日々、様々なイベントが開催されているので、その中で自分の好みのテーマを扱っていることもあるだろう。そこから新たな繋がりが生まれるかもしれない。大人になると、なかなか知り合いや友達を作りにくかったりするので、こういうお店を活用していくのもいいと思う。
何にせよ、この日来ていただいたお客さんたちには感謝の言葉しかありません。本当にありがとうございます!
とりあえず僕は明日からも限界人生を生きていきます!
barmoja2さんのサイト、Twitter