オバログ

日記から読んだ本や映画の感想、時事問題まで綴るブログです。弱者の戦い方、この社会がどうあるべきかも書いていきます。

選ばなきゃ仕事はあるという考えについて

仕事をしていない人や、仕事がしんどい人に対して「選ばなきゃ仕事はあるだろ」という言葉を投げつける人がいる。厚生労働省によると2022年6月の有効求人倍率は1.27倍。つまり、1人に対して1.27の仕事があるということなので、確かに選ばなきゃ仕事はあるのかもしれない。

 

だが、僕はその言葉に対してこんな疑問を抱いてしまう。そもそも、選ばなきゃ仕事ってあるのか?っていうか仕事って選んじゃダメなのか?その辺を考えてみたい。

 

選ばなきゃ仕事はある?

先述したように、2022年6月の有効求人倍率は1.27なので、一応1人に1つ以上仕事があると言うことはできる。だが、それはかなり単純な見方だと思う。なぜなら、人によって様々な制限があるからだ。

 

例えば住む場所。2022年6月の都道府県別の有効求人倍率を見ると、最高は福井が2.10倍で沖縄は0.99倍だそうだ。福井に行けば沖縄の約2倍は仕事があるというわけだ。だからといって沖縄に住んでいる人が「そうだ、福井に行こう」とはならないだろう。もちろん、有効求人倍率が高いところに暮らした方が、仕事に就きやすいとは思う。だが、みんながみんな仕事のために住む場所をサッと変えるかどうかは冷静に考えればわかることだ。

 

これは、都道府県内の移動についても同じだ。仕事が多くあるのは都道府県の中でもやはり都市部に多いだろう。だけど、もし自分が住んでいる場所が都市部から電車で片道2時間近くかかるとしたらどうだろうか?なかなか、そこまで通うのはしんどい。1時間でもビミョーだ。そのために、わざわざ都市部まで引っ越す?もちろん引っ越す人もいるはず。だけど、引っ越しの費用やら家族の事情を考えて動けないという人もいる。

 

もう一つ言及すれば仕事内容。「選ばなきゃ仕事はある」という人の言い分としては、「求人誌に載ってるような仕事は誰だってできるだろ」というものがあると思う。カンタンなお仕事というわけだ。ちなみに、僕は毎回タウンワークなどの求人誌をチェックしては落ち込むという日々を過ごしているのだが、そこに載っているのは次のような仕事だ。

 

  • 飲食
  • 配送
  • 警備
  • 倉庫
  • 工場
  • 介護
  • 清掃

 

パッとみてもらうとわかるが、仕事内容はバラバラだし求められる資質も結構違っていたりする。僕は警備員をやったことがあるのだが、警備という仕事ひとつとっても、立哨(一定の場所に立って警備する)、交通誘導警備、建物内の監視業務など色々ある。

 

例えば立哨の場合、時間が過ぎるのがとにかく遅い。何度時計を見てもまだ5分しか進んでいないみたいなことがあった。それに、ビシッとした姿勢で立っていなければならないので、腰痛持ちだったり体重が重くて負担がかかるような人だとかなりしんどかったりする。それも短期間とかならできるかもしれないが、続けてとなると躊躇してしまう人もいるのではないだろうか。

 

さらに資格の有無(配送なら免許必要)や、就業時間、家庭の事情(子供がいる、介護してるなど)、本人の健康問題など色々な条件が絡んでくる。そう考えると、「選ばなきゃ仕事はあるんだよ」と断言できるほど、仕事が選び放題というわけではないと思うのだ。

 

仕事を選んではダメなのか?

もう一つ、僕が疑問に思うのは「仕事って選んじゃダメなの?」ということだ。やっぱり人には合う合わないってあると思う。マルチタスクが苦手な人間はレジ、品出し、調理に接客などやることが多いコンビニの店員をやるとかなり苦労するし、運転苦手な人が配送とかやれば常に精神は削られるだろう。単調な作業をすると時計ばかり見てしまう人が倉庫作業をやれば、時間の過ぎないことにイライラしてしまう。(僕だ)

 

スポーツ、勉強、コミュニケーション、芸術、モノづくりなどジャンル問わず人には合う合わない、得意不得意があるのは誰だって知っていることだ。もちろん、そうしたジャンルは自分に合わなくても続けることはできる。

 

スポーツでレギュラーにはなれないけどプレーすること自体が楽しいとか、賞からは程遠いけど絵を描いてますという人は山ほどいるだろう。だが、仕事の場合給料が発生する。ある程度の成果を出さなければならないわけだ。となると、それぞれの仕事に設けられたある程度の基準みたいなものをクリアしなければならない。なのに、仕事に関してそういったことを考慮せず「選ばなきゃなんでもある」と言ってしまうのはなぜなんだろう。

 

もちろん、合わない仕事だって無理をすれば1日とか短期間なら可能だ。でも、それを数ヶ月とか数年単位でやるとしたら、それは常に過度なストレスにさらされ続けることになる。短期なら多少の無理はきくかもしれないが、長期的に無理を続ければ人は心身どちらかがぶっ壊れる。

 

毎年のように体を壊してしまう人が出てくるのは、合わないことを長く続けようとしたからなんじゃないだろうか。そういう人をこれからも増やしたいのか?そうじゃないだろう。健康的に長く仕事を続けられる人が多い方がいいに決まってる。だからこそ、合う合わないをある程度見極め「続けられそうな仕事を選ぶ」のが大事なんじゃないだろうか。

 

終わりに

そんなわけで今回は「選ばなきゃ仕事はある」ということについて僕なりの考えを書いてみた。繰り返しになるが「選ばなきゃ仕事はある」は確かに一見するとそうかもしれない。だが、仕事をするのは機械ではなく人なわけで、人には様々な事情がある。そして、合う合わないもあるということ。それは仕事を選ぶ上で考えた方がいいのではないかと思う。

 

参考

一般職業紹介状況(令和4年6月分)について | 厚生労働省

明日から9月という恐ろしい事実

つい先日のブログで「夏の暑さがだいぶ落ち着いてきましたなぁ」なんて事を書いた気がするのだけど、今日はまた暑さが戻ってきたようで、僕の住んでいる地域は34℃近くまで気温が上がった。まぁ、冷静に考えればここ何年も、9月の中頃まで30℃越えは当たり前だった気がするので、おそらくもうしばらく暑さの厳しい時期は続くのだろう。

 

今日は少し家の用事をしたり、本を読んだりして過ごした。相変わらず運動不足なのでダンベルを振り回して肩や腕にチャチャを入れておいた。

 

それにしても、ふと気がつくと明日から9月だ。今年ももう9、10、11、12と4ヶ月しかない。夏が終わるとあっという間に冬になっていつの間にか除夜の鐘が鳴っている気がする。なんか時間加速してないだろうか‥

 

ここ、数ヶ月の僕は用事がある時以外はほぼ家に引きこもっていて、こうしてブログを書いたり本を読んだり映画を見たり、時々ツイキャスをやったりして過ごしている。幸いやることがないわけではないのだが、焦りはあるし「このままでいいのだろうか」という考えが常にチラついている感じだ。

 

時々、あんま自分はいる意味ないなぁなんて事を思ったりもする。まぁ、それは極端に落ち込んだりした時の思考なので、「あぁ、今自分かなり落ちてるなぁ」なんて客観的にみることで、深刻になりすぎないようにしている。ちょっと休んだりとかしてごまかしたりもする。

 

それにしてもこんなことをもう何回も繰り返している。ちょっと動いては立ち止まりウジウジと悩んで、不安に押しつぶされそうになってを繰り返す。

 

30代後半になっても進歩がない。このまま朽ちていくのは嫌だ。何かを変えなければならない。

『夕凪の街 桜の国』原爆の被害が後にもたらすもの

映画が大ヒットしたということもあって、こうの史代さんといえば戦時下の広島を舞台にした『この世界の片隅に』を思い浮かべる方も多いかもしれない。僕もあの作品は、戦争とそこで生きる人たちの日常を、僕達に教えてくれる本当に素晴らしい作品だと思う。

 

ただ、僕はこうのさんが戦争について描いた作品で、もう一つオススメしたい作品がある。それが今回紹介する『夕凪の街 桜の国』という作品だ。

 

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2022年8月29日

まもなく8月が終わる。夏の暑さもだいぶ落ち着いて過ごしやすくなってきた。日が落ちてからそこら中に響く虫たちの鳴き声は、秋が近づくのを教えてくれるようだ。今年の夏は何をしただろうか。読書や映画、漫画などは楽しんだがあとはというと…という感じだ。家に引きこもって自分の部屋で焦りと不安にまみれながらため息をついている。

 

自分にとって次の一手は何なのだろう。そんなことを考える。そして、何も思い浮かばず落ち込んでいる。かつて20代の頃、家からあまり出れない時期があったが、その時は専門学校に行くというのが一つの目標となって動き出せた気がする。(結局学校に行って卒業もしたがその道も挫折した。)じゃあ、今はというとその具体的な目標というやつがない。

 

もちろん、将来のことを考えれば金が必要だ。そんなことは見ず知らずの他人に言われなくても百も承知だ。ただ、その「将来」というぼんやりとしたものに向かって自分はあまり頑張れない気がする。あまりにぼんやりふわふわとしすぎていて、それに向かってモチベーションを燃やせない。

 

かといって今自分が「これをやってみたい」とか「こうなってみたい」みたいなものがない。不安と焦りだけが募るが、こうした気持ちは現状をよしとしていないことだとも思う。まだ自分の中を諦めが支配していないだけ言いといえるだろうか。

 

でも、現状は宙ぶらりんだ。糸が切れた風船のように行くあてもなくあっちでもないこっちでもないと、何の規則性もなくこの世を漂っている。やがて、この風船は割れてしぼんでなくなってしまう。今のまま割れたくはない。

 

本や映画に逃げすぎなのだろうか。少し、自分の中でそうしたものをインプットする時間を減らしてみようか。もっと、真剣に自分の今後を考えて、それをノートなどに記してみる。それが正解かどうかなんてわからないが、何かを変えなければ今年はこのままな気がしている。

新興宗教を知るために役に立った本、漫画、映画を紹介してみる

2022年の夏は元総理の襲撃という衝撃的な事件から始まり、新興宗教やカルト問題の根深さが改めて浮き彫りになったと思います。とはいえ、多くの人はそこまで実態について詳しくないのかなとも思います。それは、僕も含めて。そこで、今回は僕なりに色々調べた末に新興宗教やカルトについて知る上で参考になるんじゃないかという作品を、本や漫画、映画など様々なジャンルから紹介してみようと思います。

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