今回は僕のブログに検索で来てくれた方へアンサーのような形で記事を書いていきたいと思います。
キーワードは『引きこもり 何から』です。
このワードだけだとどういう意図で検索したかっていうのがわかりにくいんだけど、おそらくこの後ろに「始めたらいいのか?」とか「やるべきか?」とか「手を付けるべきか?」みたいな文言が入ると思うんですよ。
つまり、引きこもったら最初はどーすればいいのかっていうことなんだけど、特にこうしろみたいな決まりはない気がします。
もしあなたがイラストを描きたいなら描けばいいだろうし、漫画を描きたいなら描けばいい。「引きこもったらなんとなくこれやってみたいな」ということがある人は、それをガンガンやってみればいい。
小説家で芥川賞を受賞した田中慎弥さんも、ほとんど引きこもりのような生活を送っていたみたいだし、何かを創ったり発表したいっていう人は、彼の生き方や考え方が参考になるかもしれません(^^)
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引きこもったら何から始めればいいか?
体調を崩した人はまず回復につとめよう!!
とはいえ、みんながみんな「これをやってみたい!!」って人ばかりじゃないと思うんですよね。何かつらいことがあったり、病気になってしまったりして、やむをえず引きこもってしまった、そんな方も中にはいると思います。
メンタルやられてしまったり、病気になった人の場合、何から始めたらいいかって言えば、まずは回復に努めることですよね。実家に頼れるなら頼ってもいいし、友達とか支援者みたいな人がいるなら、そういう人の手も上手く使いながら休むこと。
頼る人がいなくて生活が困窮するなら、生活保護を利用するのだって考えてもいい。大事なのは、自分の体調を回復させて、生活を整えることですから、使える制度があるなら積極的に利用するべきです。まれに生活保護はけしからんていう人もいるけど、いくらあなたが困ってたり、つらい思いをしていても、そういう人はあなたのことを助けてくれませんからね。むしろそうやって困ってる人をただ単に追い詰める人の方がけしからんですから、放っておきましょう。
引きこもると一人では抜け出しにくい現実があることをまずは頭に入れておく
あと、これは最初にやるべきというよりも、引きこもりになったときに最初に頭に入れておくべきことっといった方がいいかもしれない。
多くのひきこもり関連の書籍なんかを見て僕が思うのは、
「引きこもるとなかなか自分一人の力では抜け出しにくい」
という現実があるということです。自力で脱出しましたっていうケースはあんまり見聞したことがないんですよね。これはちょっと頭に入れておいてほしい。
お医者さんで、引きこもりに関連した書籍を多数執筆されている斎藤環さんもご自身の本でこうおっしゃっています。
しかし、残念ながら、現時点では完全な自助努力や家族の支えのみでひきこもりから離脱し得たケースは、きわめてまれです。
私がこれまで公私さまざまな場面で出会ってきた人たちの中で、自力でひきこもり生活から抜け出した経験を話してくれた人は、わずか三人でした。
引用元:『ひきこもり文化論』p31 斎藤環 筑摩書房
齋藤さんがどのぐらいのひきこもりの方と接してきたかは分かりませんが、お医者さんとして多くの相談にのってきた中でわずか3人というのは注目に値する数字だと思います。割合としてはかなり少ないと考えていいんじゃないでしょうか。つまり、本人や家族だけの力じゃひきこもり状態から抜け出すのは難しいかもしれないわけです。
「じゃあ、自分は引きこもりから抜け出せないのか?」
そう思ってしまう方もいるかもしれませんが、齋藤さんはこうもおっしゃっています。
以上の理由から、私はこれからも当分の間は、みずからの経験にもとづき「放置しても離脱は起こりにくい」ということを伝え続けたいと考えています。そこに変化を呼び込みたければ、第三者による治療や支援が必要とされるであろうということも。もっとも、ここでいう「第三者」は、必ずしも精神科医である必要はないのですが。
引用元:『ひきこもり文化論』p32
齋藤さんのこのコメントをポジティブに捉えると
「引きこもったら自分だけで解決しようと考えなくていい。むしろ、他人の力、第三者の力を積極的に借りることを考えよう」
ということになります。特に引きこもって「あれ?どうしよう。ちょっと動けないぞ」となってしまっている方や、辛くてどうにかしたいけど、自分じゃどうしたらいいかわからない方、にっちもさっちもいかない状況に陥ってしまっている方には覚えておいてほしいです。
自分だけや家族だけで解決しようと考えない。むしろ、それだと解決する可能性は低いから、積極的に助けや支援を外に求めていく。
困っている状態で人に助けを求めることは恥ずかしいことでも何でもありませんからね。特に引きこもりの家族の人は世間や近所の目を気にしたりして、引きこもっている人の存在を隠してしまいがちです。むしろ閉じてしまって外とのつながりを断ち切ってしまうこともある。
もちろん、引きこもっていることを近所の人や知り合いに積極的にいう必要はありません。ただ支援機関など、外部とのつながりは完全に切らないようにすることが大切です。
まとめ
というわけで、今回は「引きこもりになったら何から始めればいいのか?」という内容で記事を書いてみました。
引きこもって具体的にやりたいことがあるのであれば、まずはそれをやってみましょう。先述したようにイラストでも漫画でも何でもいいので、あれこれやってみるといいと思います。
ただ、もし何かやむを得ない事情や本人が望まないことで引きこもることになったのだとしたら、「もしかしたら自分だけの力では抜け出せないかもしれない」ということは頭に入れておきましょう。
ただ、それをあまりネガティブに捉える必要はありません。自分だけで無理なら他人の力を借りたり、サポートしてもらいながら少しずつでも動いていくこと。このことを引きこもりになった、もしくはなりそうだなと思ったら思い出してみてください。
誰かに頼っていいんです。助けを求めていいんです。そのことをお忘れなく。
それでは今回はこの辺で。